イスラエル軍がガザ地区で、救急車の車列を空爆
イスラエル軍がガザ地区で11月3日、救急車の車列を標的に空爆を行ったという。
患者を避難させようとしていた
パレスチナ武装組織「ハマス」は、イスラエル軍がガザ市から南部国境の町、ラファに向けて負傷者を輸送していた救急車の車列を標的にしたと明らかにした。
またガザ地区の保健省も、この攻撃により「数名の住民が死亡、数十名が負傷した」と発表している。(まだ正確な犠牲者の数は明らかになっていない)
当時、救急車はガザ地区にあるアル・シファ病院の玄関付近にいたとされ、患者を避難させようとしていたという。世界保健機関のテドロス事務局長は、救急車が襲撃されたとの報道に「非常にショックを受けている」と述べた。
In a mass atrocity against humanity, lsraeli warplanes bomb ambulances in al-Shifa Hospital as they were to transport casualties outside Gaza Strip. pic.twitter.com/ZT3wgW3VET
— TIMES OF GAZA (@Timesofgaza) November 3, 2023
「救急車はハマスが使用していた」
救急車の車列を空爆したことは、イスラエル国防軍(IDF)も認めているが、この救急車は「ハマスのテロ組織が使用していると、軍によって特定された」と主張している。
イスラエル国防軍の報道官は、この空爆で多数の「ハマス」の戦闘員が死亡したとし、「私たちは、ハマスの作戦方法が、テロ工作員と武器を救急車で移送するものであることを示す情報を入手しています」と述べた。
もっとも記者会見では、その情報は明らかにされなかったが、報道官は「追加情報を公表するつもりだ」と述べたそうだ。
米国務長官が一時停戦を要請
アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は11月3日、イスラエルに到着し、ガザ地区への軍事行動を一時的に停止するようイスラエル首相に要請したという。
ブリンケン国務長官はイスラエル政府に対し、人道的な一時停戦を含め、ガザ地区での戦略を再考するよう圧力をかけたそうだ。
そして国務長官は「軍事的手段のみで、イスラエルが長期的な安全を達成することはできない」と述べた。
しかしイスラエルのネタニヤフ首相は、アメリカが求める要求を拒否。「240人以上の人質が解放されない限り、一時停戦は拒否する」と主張したという。
トルコのエルドアン大統領も11月3日、カザフスタンの首都・アスタナで開かれたトルコ系諸国首脳会議において、「ガザ地区では、人道に対する罪が犯されている」と非難。
「10月7日以来、我々が目撃してきた残虐行為を説明したり、言い訳できたりする概念はない」と述べたという。
ヨルダン川西岸地区でも6人が死亡
パレスチナ保健省は、イスラエル軍が11月3日、ヨルダン川西岸全域を襲撃し、パレスチナ人6人を殺害したと発表した。
イスラエル軍は、ヨルダン川西岸全域でも「ハマスに対して作戦」を行っており、ジェニンと北部の都市、ナブルスでも作戦を行っていると明らかにした。
一方、ガザ地区の保健省は11月3日、イスラエルの攻撃により、10月7日以来、3826人の子供を含む少なくとも9227人のパレスチナ人が死亡したと発表した。(了)
出典元:The Guardian:Israel-Hamas war live: UN refugees agency says it ‘cannot provide safety’ to 600,000 people in Gaza ‘sheltering under a UN flag’(11/3)