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イタリア全土で女性への暴力に反対する大規模デモ、女子大生殺害を受け

イタリア全土で女性への暴力に反対する大規模デモ、女子大生殺害を受け
X_Luca Caputa

先日、イタリアで女子大生が殺害され、その後多くの人が女性への暴力に抗議し、デモに参加した。

 

イタリア各地で数万人が参加

 

11月初め、Padua大学を卒業する予定だった、生体医工学の学生、Giulia Cecchettinさん(22)が、ボーイフレンドによって殺害された。

 

この事件を受け、国民の怒りが高まり、女性に対する暴力撤廃の国際デーとなる11月25日には、イタリア全土で数万人が抗議デモに参加したという。

 

ミラノやナポリには大勢の群衆が集まり、首都ローマの中心部でも、デモにより交通渋滞が起きたそうだ。

 

イタリアのセルジオ・マッタレッラ大統領はこの日、声明で次のように述べた。

 

「劇的なニュースがこの国の良心を揺さぶった。文明化を望む人間の社会は、この一連の女性への攻撃と殺人を、受け入れることも、耐えることもできない。女性に対する暴力は、社会の失敗だ」

 

卒業式の服を買いに行き、失踪

 

11月11日、Cecchettinさんは、ボーイフレンドのフィリッポ・トゥレッタ容疑者(22)と卒業式の衣装を買いに行った際に失踪。トゥレッタ容疑者も姿を消したという。

 

しかし数日後には、トゥレッタ容疑者が、ベネチア近郊の自宅近くの駐車場で、Cecchettinさんを殴る監視カメラの映像が浮上。やがてCecchettinさんの遺体が、溝に捨てられているのが発見された。

 

その後、逮捕状が出され、国際指名手配されたトゥレッタ容疑者は、ドイツのライプツィヒ近郊で逮捕されたという。

 

今年、106人の女性が殺害される

 

イタリア内務省のデータによると、今年イタリアではこれまでに106人の女性が殺害され、そのうち55人はパートナーまたは元パートナーによる犯行だという。

 

イタリア初の女性首相であるジョルジャ・メローニ氏も、パートナーや元パートナーによる女性に対する暴力の長い歴史に怒りを表明。

 

イタリアに今も蔓延している女性蔑視の暴力文化と戦うために、学校で新たな教育政策を行うことを約束したそうだ。(了)

 

出典元:BBC:Italy rallies to condemn violence against women draw huge crowds(11/25)

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