国際宇宙ステーション、ロシアのモジュールで空気漏れが続く
国際宇宙ステーション(ISS)のロシア側のモジュール(実験・居住スペース)で、空気漏れが続いているという。
「ロスコスモス」が認める
ロシア国営の「ロスコスモス」は先日、専門家が空気の漏洩を監視しており、乗組員が「漏洩の可能性のある箇所を特定し、修正するための作業を定期的に行っている」と述べた。
また「(この空気の漏洩によって)乗組員やステーション自体に脅威はない」と声明を発表したという。
NASAのJoel Montalbano氏も2月28日、ロシアのモジュールでの漏洩が増加していると指摘。しかし依然として規模は小さく、乗組員の安全や運用に脅威を与えるものではないと強調した。
老朽化が進む宇宙ステーション
「ロスコスモス」によれば、宇宙ステーションは老朽化が進んでおり、乗組員は修理と維持に、より多くの時間を費やす必要があるという。
ロシアの宇宙当局は、2020年8月に「Zvezdaモジュール」での漏洩を初めて報告。同年後半には、ロシアの乗組員が漏洩源と思われる箇所を特定し、修復を試みたそうだ。
また2021年11月にも、ロシア棟の別の場所で、空気が漏れている可能性がある別の箇所が発見されたという。
昨年の10月には、ロシアの実験棟「ナウカ」で、予備用のラジエターから冷却材が漏れ、熱制御回路に影響が出る事故も起きている。
ただしこの時も、主な熱制御システムは正常に作動しており、乗組員とステーションに危険はなかったそうだ。(了)
出典元:The Guardian:Russia acknowledges continuing air leak from its segment of space station(2/28)