ロシアの新たな大陸間弾道ミサイル、発射実験で大爆発か?
ロシアで先日、新たな大陸間弾道ミサイルの打ち上げテストが行われたが、それが失敗したとの見方が出ている。
衛星画像に巨大なクレーター
その大陸間弾道ミサイルとは、「サタン2(RS-28サルマト)」と呼ばれ、先日ロシア北部のプレセツク宇宙基地で発射実験が行われたという。
しかし9月21日に撮影された衛星画像には、発射場に幅約60メートルのクレーターが写っていたそうだ。
このクレーターは9月初旬に撮影された画像には映っていなかったため、「サタン2」の発射実験が失敗に終わり、大爆発した可能性が指摘されている。
🛰️📷🚀🤯Comparison of the @planet HR satellite images from July 10 and September 21 of the ‘Yubileynaya’ launch pad at the Plesetsk Cosmodrome (62.888611, 41.759444), showing the aftermath of the failed RS-28 Sarmat superheavy intercontinental ballistic missile. https://t.co/94FxMp2203 pic.twitter.com/zmWHy2oR8o
— Mark Krutov (@kromark) September 22, 2024
最大16個の核弾頭が搭載可能
「サタン2」は全長35mで、射程距離は1万8000kmもあり、アメリカやヨーロッパを射程に収めているという。
またこのミサイルは、最大16の核弾頭を搭載でき、極超音速で飛行し、アメリカのミサイル防衛システムでも迎撃できないと言われている。
ロシアのプーチン大統領は2023年10月、このミサイルの開発作業をほぼ完了したと述べ、すでに実勢配備されたとの情報も流れたが、開発には困難が続いたそうだ。
ロンドンにある国際戦略研究所(IISS)の研究員、ティモシー・ライト氏は、ミサイルサイロの周囲の破壊は点火直後の故障を示唆しているとし、次のように述べている。
「考えられる原因の一つは、第1段(ブースター)が適切に点火できなかったか、致命的な機械的故障に見舞われたことです。これによりミサイルが逆に落下し、サイロに隣接した場所に着弾し、爆発したのでしょう」
またカーネギー国際平和基金の核専門家、ジェームズ・アクトン氏も、「その前後の衛星画像は、大爆発があったという非常に説得力のあるものであり、サルマトの実験が失敗したと確信している」と「X」に投稿した。(了)
出典元:The Guardian:Russia’s new Sarmat ballistic missile ‘blows up during test launch’(9/23)