フロリダ州で「人食いバクテリア」に感染した患者が増加、13人が死亡
アメリカ南部のフロリダ州では、ハリケーン後に、人の肉を食べるバクテリアに感染した人が増えているそうだ。
「ビブリオ・バルニフィカス」
フロリダ州の保健当局によれば、「ビブリオ・バルニフィカス(Vibrio vulnificus)」と呼ばれる菌に感染した人が、2024年にはすでに74名に及び、13名が死亡したという。
「ビブリオ・バルニフィカス」は主に海水と淡水が交わる暖かい汽水域で発生するとされ、開いた傷口から感染すると、皮膚や軟部組織の破壊を促す可能性があるそうだ。
しかも手足が感染した時、切り落とさなければならない場合もあり、命に関わるケースもあると言われている。
ハリケーン「ヘリーン」の影響
実は、「ビブリオ・バルニフィカス」は、大雨や洪水の後に、汽水域などで濃度が上昇する可能性があるという。
フロリダ州保健当局は、感染者の増加について、先月多くの州に被害をもたらした、ハリケーン「ヘリーン」の影響だと述べている。
ハリケーン「ヘリーン」は9月、フロリダ州に上陸し、猛烈な風と高潮を引き起こした。
また「ビブリオ・バルニフィカス」の感染者が増えたのは今年だけではなく、2022年にはハリケーン「イアン」の後に、74人が感染し、17人が死亡したという。
ただ一部の専門家は、「ビブリオ・バルニフィカス」を「人食い」と呼ぶのをためらい、長時間菌に曝されても、健康で無傷な皮膚を破壊することはできないと指摘している。(了)
出典元:The Guardian:Florida reports 13 deaths from rare flesh-eating bacteria after hurricanes(10/22)