スペインの洪水被害、3日間も車に取り残された女性を奇跡的に救出
スペインでは先週、大規模な洪水に見舞われ大きな被害を受けたが、その後車の中に取り残されていた女性が救出された。
積み重なった車から女性の声
女性が見つかったのは、バレンシア州の町、Benetusserとされている。その高齢者とみられる女性は、亡くなった義理の妹と共に、3日間も車内に閉じ込められていたという。
そして救助隊員らが、積み重なった車の中から、女性の叫び声を聞き、救出することに成功したそうだ。
しかしスペイン全土では、すでに洪水により200人以上の死亡が確認されており、行方不明者が2000人もいると言われている。
Rescatada. Llevaba tres días sobreviviendo, atrapada, junto la cadáver de su cuñada.
Esto es insoportable y se podían haber salvado cientos de vidas. 💔 pic.twitter.com/7z9yJ9vwBs— ɐɹɐʌǝnƃ sǝʎǝɹ nuɐɯ (@M_ReyesGuevara) November 2, 2024
さらに5000人の兵士を投入
ショッピングセンターの地下にある駐車場も浸水し、多くの車が残されていることから、消防士たちはここで、数多くの遺体が発見されるのではないかと危惧しているという。
また被災した地域では水や食料、電気が遮断され、住民らは政府ではなくボランティアの助けに頼っており、スペイン政府の災害対応に国民の怒りが高まっているそうだ。
すでに災害現場にはスペイン軍の兵士ら2000人が派遣され、救助活動を行っているが、ペドロ・サンチェス首相は、さらに5000人の兵士を投入すると発表した。
そんな中、スペイン北東部のアラゴン州にある町、Almonacid de la Cubaでは、古代ローマ時代に作られたダムのおかげで、洪水による最悪の被害を免れたと言われている。
このダムにより氾濫した水が誘導され、丘の中腹に逸らされ、町では洪水による負傷者や死者は出なかったという。(了)