Switch news

知っておきたい世界のニュース

イスラエル軍がレバノンの治安部隊員を殺害、「ヒズボラ」も停戦違反への警告攻撃

イスラエル軍がレバノンの治安部隊員を殺害、「ヒズボラ」も停戦違反への警告攻撃
X_@lorienttoday

イスラエル軍はレバノンを攻撃し、治安部隊の隊員を含む2人を殺害した。

 

停戦の「甚だしい違反」

 

レバノンの国家治安当局は12月2日、イスラエルとの国境から12km離れた町、ナバティエで任務中だった治安部隊の隊員1人が、イスラエルのドローン攻撃で死亡したと発表した。

 

また別の攻撃でも1人が殺害されており、レバノンの国家治安当局は、イスラエル軍による停戦の「甚だしい違反」だと非難した。

 

イスラエル軍は、11月27日に停戦が発効した後も、度々レバノンの領土内で「ヒズボラ」の施設を攻撃し、民間人に対しても発砲。またレバノン領空内で、戦闘機やドローンを飛行させてきたと言われている。

 

「ヒズボラ」も12月2日、イスラエル軍による度重なる停戦違反に対する「警告」または「予備的な防衛」として、レバノンの町、クファル・チョーバの丘陵地帯にあるイスラエル軍基地を、ミサイルで攻撃したと発表した。

 

イスラエル軍も複数の町を空爆

 

イスラエルのネタニヤフ首相は、「ヒズボラ」の攻撃について「重大な停戦違反」だとし、厳しい対応をとると主張。「我々は停戦を引き続き執行し、ヒズボラによるいかなる違反にも、軽微であれ重大であれ、対応する決意だ」述べた。

 

その後、イスラエル軍の戦闘機が、レバノン南部の町、Yarounの郊外やBurghazへの空爆を実施。さらにレバノンの国営通信社によれば、イスラエル軍はレバノン南部の町、ShebaaやBeit Lif、Talloussaへも攻撃を行ったという。

 

イスラエル軍によるTalloussaへの攻撃では、現時点で1人が負傷したと報じられている。

 

ガザ地区では37人のパレスチナ人が死亡

 

一方、ガザ地区でもイスラエル軍の攻撃が続けられ、12月2日には北部のアル・アハリ病院近くにある市場が狙われ、少なくとも2人のパレスチナ人が殺害された。

 

またイスラエル軍はこの日も、ガザ地区各地で攻撃を行い、ガザ地区の保健当局は、過去24時間で37人のパレスチナ人が死亡し、108人が負傷したと発表している。

 

ガザ地区北部は、すでに60日間もイスラエル軍に包囲されており、ガザ地区のメディア局によれば、これまで死亡または行方不明となった3700人のうち、2400人が瓦礫の下に「埋もれた状態」にあるという。

 

「国際司法が脅威にさらされている」

 

国際刑事裁判所(ICC)は11月21日、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相などに対し、人道に対する罪と戦争犯罪の容疑で逮捕状を発行したが、その後さまざまな勢力から圧力をかけられているという。

 

日本人初の国際刑事裁判所の所長である赤根智子氏は12月2日、オランダのハーグでICCの判事らに対し、同裁判所が「脅迫、圧力、妨害行為、威圧的な手段」に直面しているとし、次のように述べた。

 

「私たちは歴史の転換点にいます。国際法と国際司法が脅威にさらされています。人類の未来も同様です。国際刑事裁判所は、いかなる外部からの干渉にも屈することなく、独立かつ公平に、その合法的な任務を遂行し続けます」

 

 

逮捕状発行にはイスラエルやアメリカが反対していたが、国際刑事裁判所の主任検察官も「一部の国から逮捕状を発行しないように圧力を受けた」と証言している。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Hezbollah fires at Israel, accusing it of ceasefire ‘violations’(12/2)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top