イスラエル軍がヨルダン川西岸地区を襲撃、10人のパレスチナ人を殺害
イスラエル軍は数日前から、ヨルダン川西岸地区を襲撃し続けており、数多くのパレスチナ人が殺害された。
犠牲者の中には14歳の少年も
パレスチナの保健当局によれば、イスラエル軍はヨルダン川西岸地区にあるジェニンを襲撃し、少なくとも10人のパレスチナ人が死亡、40人が負傷したという。
1月19日には、イスラエル軍によって14歳の少年が遠距離から撃たれ、少年を助けようとした人々も撃たれたそうだ。
ジェニンにある政府系病院の院長は「アルジャジーラ」に対し、イスラエル軍の銃撃により、数人の医師と看護師が負傷したと語っている。
またイスラエル側はガザ地区での停戦後、ヨルダン川西岸地区の刑務所から90人のパレスチナ人を釈放したが、その数時間後には、ヨルダン川西岸地区の町、Qalqilya近郊で数十人のパレスチナ人を逮捕したという。逮捕されたパレスチナ人が60人とする報道もある。
さらにイスラエル人の入植者も、ヨルダン川西岸地区の各地で、パレスチナ人の家を襲撃しており、暴力がエスカレートしているそうだ。
Last night, settlers, backed, escorted, and with full cooperation with the Israeli army, attacked Palestinian communities in the West Bank.
In Sabastiya, a 15-year-old boy was shot and killed by soldiers. In Sinjil, six Palestinians were injured by Molotov cocktails, and in… pic.twitter.com/I4iEVqqiSv
— B’Tselem בצלם بتسيلم (@btselem) January 20, 2025
入植者への制裁を撤回
そんな中、アメリカのトランプ大統領は1月20日、ヨルダン川西岸地区のイスラエル人入植者らへの制裁を撤回した。
昨年の2月1日、バイデン政権は、ヨルダン川西岸地区で「過激な入植運動」を行ったとして、3人のイスラエル人入植者と1人の活動家に対し制裁を科した。
しかし今回、トランプ大統領は、バイデン政権の大統領令を撤回し、制裁を解除したという。
イスラエルの極右政治家で、シオニストのベザレル・スモトリッチ財務大臣と、イタマール・ベン・グヴィル元国家安全保障大臣は、入植者に対するアメリカの制裁をトランプ大統領が撤回したことを歓迎した。
ガザ地区には897台のトラックが到着
一方、ガザ地区には1月21日に、人道支援物資を積んだトラック897台が入ったと、国連人道問題調整事務所(OCHA)が報告している。
またガザ地区の民間防衛隊は、現在もイスラエル軍の攻撃により、瓦礫に埋まった人々の捜索を続けており、過去2日間で120体の遺体を回収したそうだ。しかも遺体は完全に腐乱し、骨しか残っていなかったという。
イスラエル軍の司令官であるHerzi Halevi少将は21日、2023年10月7日に起きたイスラエル南部への「ハマス」の越境攻撃を防げなかったとして、辞任を表明した。
Israel’s top general Herzi Halevi has resigned, citing “terrible” security and intelligence “failures” related to the October 7, 2023 Hamas-led attack.
Read more: https://t.co/fZBDe6t4P3 pic.twitter.com/dWAPeXSwOO
— Al Jazeera English (@AJEnglish) January 21, 2025
イスラエルの多くの国民は、ネタニヤフ首相が10月7日の政治的、軍事的失敗に対する、個人的な責任を取っていないと非難している。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Doctors, nurses shot in Israel’s Jenin raid Gaza as ceasefire holds(1/21)