イーロン・マスクが支援した最高裁判事の候補が落選、選挙で金をバラまくも効果なし

アメリカのウィスコンシン州で、州の最高裁判事を選ぶ選挙が4月1日に行われ、イーロン・マスク氏が支援してきた保守派の候補が敗れた。
有権者に1億5000万円の小切手を贈る
ウィスコンシン州の最高裁判所には4人のリベラルの判事と、3人の保守派の判事がいたが、先日リベラル派の判事が引退。そこで選挙戦が行われていた。
立候補したのはリベラル派の弁護士、スーザン・クロフォード氏と、保守派のブラッド・シメル氏だ。
イーロン・マスク氏は、保守派のシメル氏を支持し、大量の資金を投入。集会を開き、シメル氏に投票すると表明した2人に、それぞれ100万ドル(約1億5000万円)の小切手を手渡したことから、「金で選挙を買おうとしている」として物議を醸した。
しかし結局、選挙ではクロフォード氏が、シメル氏に対し10ポイント(%)以上の差をつけて勝利。州の最高裁では4対3で、リベラル派の多数が維持されたという。

「民主主義は売り物ではない」
トランプ政権において、マスク氏は政府効率化省のトップを務め、数多くの連邦職員を解雇。またSNS上でも、嘘をばらまき、人種差別的な発言を繰り返してきた。
またヨーロッパの極右政党を支持し、人々の前で「ナチス式敬礼」を行い、アメリカでも有権者の過半数が、彼に対して否定的な見方をしているという。
今回の選挙結果を受けて、下院民主党のリーダー、ハキーム・ジェフリーズ氏はメディアに対し、次のように語った。
「共和党は、選挙で選ばれていない、不人気で、常軌を逸した、非アメリカ的な億万長者の操り人形使いから離れるべき時だ。マスク氏はウィスコンシン州で州最高裁判所の席を買うために、無限の資金を費やそうとしたが、見事に失敗した」
上院民主党のリーダー、チャック・シューマー氏も「この結果はイーロン・マスク氏、ドナルド・トランプ、政府効率化省(DOGE)に決定的なメッセージを送った。我々の民主主義は売り物ではない」と述べたという。
また民主党の公式アカウントは、マスク氏の写真を投稿し、「負け犬(Loser)」とコメントした。
loser pic.twitter.com/3IYhbH474P
— Democrats (@TheDemocrats) April 2, 2025
選挙の翌日、2日の午後には、トランプ氏が閣僚らを含む側近に、マスク氏が連邦政府の人員削減を監督する最高顧問の職をまもなく辞任すると伝えたという。
アメリカでは国の法律を審議する連邦最高裁とは別に、各州に州法を審議する最高裁が設置されており、知事の指名か選挙(有権者及び州議会)で判事が選ばれる仕組みになっている。(了)
出典元:The Guardian:‘Loser’: Musk endures wave of gloating on X after liberal judge wins Wisconsin race(4/2)