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米地裁、誤ってエルサルバドルに送還された男性を、帰還させるよう命令

米地裁、誤ってエルサルバドルに送還された男性を、帰還させるよう命令
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アメリカの連邦地裁の判事が、トランプ政権に対し、誤ってエルサルバドルの刑務所に送還された男性を帰還させるよう命じた。

 

法的保護が認められていた男性を強制送還

 

その男性とは、エルサルバドル国籍のキルマー・アルマンド・アブレゴ・ガルシアさんだ。

 

彼は2019年に裁判所から法的な保護が認められ、メリーランド州で暮らしてきたという。

 

しかしトランプ政権は3月、中南米出身のギャングを大量に国外追放させるため、第2次世界大戦中に日本からの移民を拘束するのに使われた「敵性外国人法」を適用。

 

これによりアメリカ市民の妻と5歳の子供を持つガルシアさんは、3月には移民関税執行局(ICE)の職員に呼び止められて、「移民ステータスが変わった」と告げられ、15日にはエルサルバドルの刑務所へ強制送還されてしまった。

 

その後、アメリカ政府は「行政上の間違い」で、ガルシアさんを強制送還してしまったことを認めたが、彼が現在、自国の拘留下にはないため、アメリカへ帰還させることはできないと主張していた。

 

しかし4月4日、メリーランド州の連邦地裁の判事は、2025年4月7日(月曜日)午後11時59分までに、ガルシアさんをアメリカへ帰国させるよう命じた。

 

金銭を払い、エルサルバドルに収容させる?

 

また連邦地裁のポーラ・キシニス判事は4日の公聴会で、トランプ政権がエルサルバドル政府と600万ドルの契約を結び、金銭と引き換えに、強制送還された移民を刑務所に収容させたと指摘。

 

司法省の弁護士は、「そのような契約はなかった」と主張したが、キシニス判事はアメリカのルビオ国務長官と、クリスティ・ノエム国土安全保障省長官が、エルサルバドルとの合意について話し合っていると明らかにした。

 

またこの強制送還では、連邦地裁が3月15日、送還の一時差し止めを指示し、対象者を乗せた航空機についても、ただちに米国へ戻るよう命じていた。

 

しかしトランプ政権は、この命令を拒否し、飛行機を呼び戻さなかった。ホワイトハウスの報道官は、命令が出た時点で、すでに飛行機が離陸していたとして、判事の命令には違反してないと主張したという。(了)

 

トランプ政権、男性をギャングと間違え、エルサルバドルの刑務所へ移送

 

出典元:ABC News:Judge orders government to return Maryland man deported in ‘error’ to El Salvador(4/5)

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