イスラエル軍、ガザ地区の病院をバンカーバスターで爆撃、多数が死亡

イスラエル軍は5月13日、ガザ地区にある複数の病院を攻撃し、数多くのパレスチナ人が死亡した。
少なくとも16人が死亡、70人が負傷
ガザ地区の保健当局によれば、南部のハンユニスにあるヨーロッパ・ガザ病院の中庭と周辺には、イスラエル軍のミサイル9発が着弾し、少なくとも16人が死亡、70人が負傷したという。
またイスラエルのメディアは、この攻撃で、地中深くまで攻撃できる「バンカーバスター」が多数使用されたと伝えている。
イスラエル軍は、この攻撃について「病院の地下にある、ハマスの司令部を攻撃した」と発表したが、やはり証拠は示していない。
2度も病院を攻撃
またイスラエル軍は5月13日の早朝、同じく南部のハンユニスにあるナセル医療施設をターゲットにして攻撃。これにより病院で火傷の治療を受けていた、パレスチナ人ジャーナリストのHassan Eslaih氏を含む2人が殺害され、12人が負傷した。
Abu Ghaliと名乗る病院職員は、AFPの取材に対し「イスラエルの爆撃は、民間人と軍事目標を区別していない。ここは24時間体制で負傷者を受け入れている民間病院です」と訴えた。
「国境なき医師団(MSF)」によれば、イスラエルによるナセル病院への攻撃は、ここ7週間で2度目となり、今回も同じ建物が攻撃を受けたという。
攻撃を受けたのは火傷を治療する病棟とされ、重度の火傷や外傷の治療を行っていたそうだ。しかも今回の攻撃で、外来診療は中断され、施設内のスタッフの数も減少したという。
「戦闘の停止はありえない」
「ハマス」は5月12日、アメリカ政府との交渉の末、ガザ地区で人質として拘束していたイスラエル系アメリカ人のイダン・アレクサンダー氏(21)を解放した。
しかしイスラエルのネタニヤフ首相は5月13日、たとえガザ地区から10人以上の人質を解放する合意があったとしても、イスラエル軍がガザ地区での戦闘を停止することは「あり得ない」と述べたという。
またネタニヤフ首相は、数日中にはガザ地区で全面的な軍事攻撃を行うと警告していた。
フランスのマクロン大統領は5月13日、ネタニヤフ首相のガザ政策を非難。TF1テレビのインタビューで「彼の行為は恥ずべきものだ」と述べ、ヨーロッパ諸国は制裁を検討すべきだと訴えたという。(了)
出典元:Aljazeera:Israel bombs two Gaza hospitals, killing at least 18 Palestinians(5/13)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel expects 50% of Gaza’s people to flee during full-scale assault(5/13)