ガザ地区の南部と中部ではイスラエル軍の攻撃が続き、空爆や砲撃が繰り返されている。

 

過去24時間で約162人が死亡

 

1月5日も、ガザ地区南部のハンユニスでは、イスラエル軍が中心部にある建物や住民に対し、継続して砲撃を行っているという。

 

またガザ地区中部のヌセイラト難民キャンプとマガジ難民キャンプでも、パレスチナ戦闘員とイスラエル兵士の間で継続的な戦闘が行われ、イスラエル軍の戦闘機による空爆も続けられているそうだ。

 

同じく中部の都市、ディア・エル・バラでも、イスラエル軍の砲撃が再開されたと言われている。

 

🚨The Palestine Red Crescent teams transferred three casualties and seven injuries🚑 due to the occupation’s shelling of a house in Deir al-Balah, central #Gaza.
📷 Filmed by PRCS volunteer: Mohammed Suleiman. pic.twitter.com/3LHJAFVPH3

— PRCS (@PalestineRCS) January 5, 2024

 

さらにガザ地区南部の都市、ラファにある住宅に対しても、イスラエル軍が夜間に空爆を行い、少なくとも6人が死亡したという。

 

一方、ヨルダン川西岸地区では1月5日、イスラエル軍がAl-Aroub難民キャンプを襲撃。パレスチナ人の抗議デモの参加者とイスラエル治安部隊の間で衝突が起きているそうだ。

 

ガザ地区の保健当局は1月5日、過去24時間で約162人のパレスチナ人が死亡、296人が負傷したと発表。これまでに2万2600人のパレスチナ人が死亡し、5万7910人が負傷したと明らかにした。

 

Gaza | A typical day. pic.twitter.com/5ueZrROBkD

— TIMES OF GAZA (@Timesofgaza) January 5, 2024

「死と絶望の場所となっている」

 

国連事務次長（人権問題担当）のマーティン・グリフィス氏は声明の中で、イスラエルによる数カ月間にわたる攻撃が続く中、ガザ地区は「死と絶望の場所となっている」とし、「居住不可能になった」述べた。

 

またグリフィス氏は、「飢餓が、すぐそこまで来ている」として、「ガザ地区の人々は史上最悪レベルの食糧不安に直面している」と発言。「世界が見守る中、ガザの人々は日々、生存そのものに対する脅威にさらされている」と警告を発した。

 

Three months since the horrific 7 October attacks, Gaza has become a place of death and despair.

This war should never have started. But it’s long past time for it to end.

My statement:https://t.co/lkUlogG3Cm pic.twitter.com/kLFBZsKGLt

— Martin Griffiths (@UNReliefChief) January 5, 2024

Foreign Minister of Norway, Espen Barth Eide: “There is no humanitarian crisis worse than the one in Gaza, and there is no place on Earth worse than it” pic.twitter.com/G29nx5NOVY

— TIMES OF GAZA (@Timesofgaza) January 5, 2024

📍#Gaza 1.9 million displaced people face alarming spread of infectious diseases🚨@WHO:
🔺180K people with upper respiratory infections
🔺+136K cases of diarrhoea, 1/2 children under 5
🔺+55K cases of lice & scabies
🔺+5K chickenpox cases

Each day, the situation deteriorates. pic.twitter.com/BuAEqOp7h8

— UNRWA (@UNRWA) January 4, 2024

 

世界保健機関のテドロス事務局長によれば、ガザ地区では患者が手足を負傷してから、数日後に治療を受けているため、切断せざるを得ないケースが多く、手足が救われるチャンスが減少しているという。

 

また手足を切断された患者には、早期の理学療法とリハビリテーション、適切な看護、そして最適な栄養とメンタルヘルスのサポートが必要だが、紛争により医療機関に多大な負荷がかかり、患者が不可欠なサービスを受けられないそうだ。

 

The war in #Gaza has caused many people, of all ages, to suffer life-changing amputations.

Many people are only able to receive care several days after their injuries occurred, reducing the possibility of saving their limbs.

The lack of treatment and experts means people are… pic.twitter.com/aUyAfP5OwS

— Tedros Adhanom Ghebreyesus (@DrTedros) January 5, 2024

フランスとヨルダンが共同で物資を空輸

 

そんな中、フランスはヨルダン軍とともに、ガザ地区への支援物資を届ける、空輸作戦に参加したという。

 

ヨルダン軍はこれまでも、ガザ地区にあるヨルダンの野戦病院に、落下傘を使って医療物資と補給品を投下し、空輸してきた。

 

フランスはそのヨルダン軍と協力して1月4日の夜、ガザ地区の民間人と支援活動家に、7トンの支援物資を届けたそうだ。

 

La situation humanitaire reste critique à Gaza. Dans un contexte difficile, la France et la Jordanie ont livré par les airs de l’aide à la population et à ceux qui lui portent secours. pic.twitter.com/jNXGiZieCh

— Emmanuel Macron (@EmmanuelMacron) January 5, 2024

 

この空輸にはC-130輸送機が使われ、支援物資はガザ地区南部のハンユニスに設置されたヨルダンの野戦病院に、遠隔で誘導するシステムにより届けられたという。

 

フランスがこのような作戦に直接参加するのは初めてで、マクロン大統領はSNSにおいて「ガザの人道状況は依然として危機的である」と投稿した。（了）

 

出典元：Aljazeera：Israel war on Gaza live: Gaza becoming ‘uninhabitable’ – UN official(1/5)