イスラエル軍による「グローバル・スムード船団」の拿捕、世界各国が非難

イスラエル軍は4月29日、ガザ地区へ支援物資を届けようとしていた船団の航行を阻止し、数多くの船を拿捕した。
58隻の船のうち22隻を拿捕
「グローバル・スムード船団」は、封鎖されているガザ地区へ人道支援物資を届けるため、4月12日にスペインのバルセロナ港を出港。
4月29日の夜にはギリシャのペロポネソス半島沖の国際水域(公海)で、イスラエル軍の高速艇に襲撃され、58隻の船のうち22隻が拿捕されたという。
また船団に参加していた400人の活動家のうち、パリ市議会議員を含む211人がイスラエル軍により拘束された。
「グローバル・スムード船団」の主催者は、イスラエル軍による襲撃を「海賊行為」だと非難。また船の乗組員の拘束・移送を「拉致」と呼び、声明で次のように述べた。
「クレタ島近海の公海上で、人間を不法に拘束した。これは、イスラエルが自国の国境をはるかに超えた海域で、何の制裁も受けずに活動できるという主張に他ならない。いかなる国家も、国際水域を主張、監視、占領する権利はない。しかし、イスラエルはまさにそれを実行し、支配体制を外へと拡大し、ヨーロッパ沿岸沖の地中海を占領している」
また「国境なき記者団(RSF)」は、イスラエル軍が船団を取材していたアルジャジーラの記者2名を含む、3名のジャーナリストを「拉致」したとして、イスラエルを非難した。
Israeli forces have intercepted around a dozen Gaza-bound aid boats from the Global Sumud Flotilla in international waters near the Greek island of Crete, more than 1,000km from Israel.
Organisers call it an illegal attack on civilians in international waters. pic.twitter.com/anFDUK3f4M
— Al Jazeera Breaking News (@AJENews) April 30, 2026
スペインなど各国が非難
イスラエル軍のこのような行為に対しては、世界中から非難の声が寄せられている。
スペインのサンチェス首相は、イスラエルが「再び法を犯した」とし、次のように非難した。
「イスラエルは、自国の領海ではない海域で民間船団を攻撃することで、再び国際法に違反している。スペイン政府は拘束されたスペイン国民を保護し、支援するために必要なあらゆる措置を講じている」
その上で、サンチェス首相は、EUに対し、イスラエルとの貿易協定を直ちに停止し、海洋法を尊重するよう求めた。
スペインの外務省も、スペイン国民を乗せた船団に対する、イスラエルの拿捕を「強く非難する」と表明。イスラエルの臨時代理大使を呼び出し、船舶の拘束に対する抗議を伝えたという。
イタリア政府も声明で、「グローバル・スムード船団の船舶拿捕を非難し、イスラエルに対し、不法に拘束されているイタリア国民全員を即時釈放するよう求める」と述べた。
また「国際法の完全な遵守と、乗船者の身体的安全の保障」も求めた。イスラエル軍の介入により、今回イタリア人24人が拘束されたと報じられている。
ドイツもイタリアとの共同声明で、支援船団に関する事態の推移を「重大な懸念」をもって注視しているとし、国際法の尊重と「無責任な行動の自制」を求めた。
トルコ外務省は、イスラエルによる船団の拿捕を「海賊行為」と非難。次のように厳しく批判した。
「ガザ地区で罪のない人々が直面している人道危機、それに焦点を当てることを目的としているグローバル・スムード船団を標的にすることで、イスラエルは人道原則と国際法にも違反した」
レバノンで28人が死亡
一方、イスラエル軍はレバノン南部を攻撃し続けており、レバノン国営通信社の報道によると4月30日には、イスラエル軍の攻撃により少なくとも28人が死亡したという。
またイスラエル軍司令官のRafi Milo氏は、自軍がレバノン南部へさらに10km深く侵攻しており、「撤退するつもりはない」と述べた。(了)
出典元:Aljazeera:‘Act of piracy’: World reacts to Israeli interception of Gaza aid flotilla(4/30)
出典元:Aljazeera:Iran war live: Trump doesn’t rule out resuming attacks(4/30)

























