イスラエル軍、ガザ地区で54人のパレスチナ人を殺害、レバノンやシリアも空爆

イスラエル軍はガザ地区だけでなく、レバノンやシリアまで攻撃し、多数の犠牲者が出ている。
ガザ市への攻撃で42人が死亡
イスラエル軍は7月15日、ガザ地区北部のガザ市西部にあるシャティ難民キャンプを攻撃し、少なくとも12人のパレスチナ人が死亡、35人が負傷した。
死亡した人の中には、5人の子供が含まれていたという。
同じくガザ市のザイトゥーン地区にある住宅も、イスラエル軍の空爆を受け、その後4人の遺体がアル・アハリ病院に搬送された。
またイスラエル軍は、ガザ市東部のアル・ワフダ通りにある住宅も空爆。少なくとも9人のパレスチナ人が死亡し、多数が負傷したそうだ。
ガザ地区南部のラファにある「ガザ人道財団」の配給所付近でも、イスラエル兵などによる銃撃が行われ、少なくとも2人のパレスチナ人が死亡、30人が負傷した。下は支援を求めるパレスチナ人に向かって、銃撃が行われている様子。
Video shows Israeli soldiers opening fire towards Palestinians trying to reach a Gaza Humanitarian Foundation (GHF) food distribution site in southern Gaza. At least 838 people have been killed at or near GHF aid sites since May. pic.twitter.com/glWuOEVDlU
— Al Jazeera English (@AJEnglish) July 15, 2025
医療関係者によると、7月15日の夜明け以降、イスラエル軍によるガザ地区全域への攻撃で少なくとも54人が死亡、そのうちガザ市では42人が死亡したという。
またイスラエル側は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動停止に向けた新たな措置として、ガザ地区にあるUNRWA事務所への電力と給水を停止すると明らかにした。
レバノンへの空爆で12人が死亡
イスラエル軍は7月15日、レバノン北東部のベカー高原への空爆を実施し、シリア人7人、レバノン人5人を含む、少なくとも12人が死亡したという。
イスラエルは昨年11月以降、両国間の停戦協定に違反し、レバノン全土でほぼ毎日攻撃を行っており、今回の空爆では最大の犠牲者が出たと言われている。
レバノンの武装勢力「ヒズボラ」は、声明で「今回の攻撃は、レバノンとその国民に対する、継続的な侵略行為における大規模なエスカレーションを示すものだ」と非難。
同時にレバノン政府に対し、イスラエルとの停戦維持のため「真剣かつ迅速、断固たる行動」を取るよう求め、停戦を仲介したアメリカ政府に対しても、責任を果たすよう要求した。
イスラエル軍がシリア軍に空爆
さらにイスラエル軍は7月14日、シリア南部の都市、スワイダへ向かっているシリア軍の車列を空爆、複数の戦車を攻撃したという。
Israel’s military has carried out air attacks against Syrian forces sent to a southern region where sectarian fighting has left dozens of people dead. pic.twitter.com/3bZt9W64M4
— Al Jazeera English (@AJEnglish) July 15, 2025
スワイダでは数日間にわたりドルーズ派とベドウィン族(遊牧民)との間で衝突が発生しており、イスラエル軍は国内にコミュニティがあるドルーズ派の人々を守るために攻撃したと主張している。
シリア外務省は、イスラエルの空爆を非難する声明を発表し、「この攻撃はシリアの主権と国際法の明白な侵害である」と主張。国連に対しても、イスラエルに国際法を遵守させるよう要請した。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills dozens as it bombards Gaza, Lebanon and Syria(7/15)