AIが「存在しない人間の顔」を作成、その過程を示した動画が公開される
AIが自然な表情をした人間の顔を自動的に作ることができ、注目を集めているが、実際にどのように描いていくのかを示した動画も公開されている。
数枚の写真から顔をカスタマイズ
このAIを開発したのはコンピューター会社の「NVIDIA」。研究者らは数年かけて、数枚の写真からリアルな人間の顔を作り出せるAIを開発したという。
これに関する論文も発表されており、その中で人間の顔をリアルにカスタマイズするために「Generative Adversarial Networks(敵対的生成ネットワーク)」を使ったと書かれている。
このシステムにある「style transfer」という方法を使い、1つの画像と別の画像を混ぜ合わせることにより、性別や人種、年齢も変え、さまざまな人間の顔を作り上げることができるそうだ。
3つのスタイルに分けて作成
この出力装置は、3つのスタイルの集積として画像をとらえており、1つ目は粗いスタイルで「姿勢や髪、顔、形」、2つ目は「顔の特徴や目」、3つ目は「色彩」などに分けて判断するという。
実際下の動画でも、ぞれぞれのスタイルを調整して、次から次へと肌の色が変わったり、目や鼻が変化したりして、さまざまな顔に変化していく。
またこの同じ方法を用いて、ネコなどの動物や寝室などの物体も見分け、それぞれ描くことができるそうだ。
研究者らはまだ満足せず?
しかし研究者は満足していないようで、「まだ完璧とは言えない」とし「人がAIのイメージ画像だと見分けられる部分がある」と語っているとか。
例えば髪の毛を作るのは難しく、今の段階ではしばしば絵が描かれたように見え、またわずかに変な感じになっていると説明している。
一方、このような技術の進歩は、倫理的な問題にも疑問を投げかけているという。
実際、証明するための写真が作られる可能性もあり、政府がプロパガンダのためにこの技術を使い、誤った情報を拡散させることも考えられる。
技術を悪用されないための仕組みを、考える時期に来ているのかもしれない。(了)
出典元:MailOnline:Can YOU spot the real person? Creepy AI can now create ‘100 per cent lifelike’ human faces from scratch (as well as animals, cars and even bedrooms)(12/18)