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インド洋の深海、7000mの海底で新種と見られる奇妙な生物の撮影に成功

インド洋の深海、7000mの海底で新種と見られる奇妙な生物の撮影に成功
YouTube/The Five Deeps Expedition

インド洋の深海で探査が行われ、不気味な姿をした新種とみられる生物が撮影された。

 

約7000mの海底を潜り調査

 

この深海探査は「Five Deeps Expedition」と呼ばれ、イギリスのニューキャッスル大学の上級講師、Alan Jamieson博士によって率いられた研究チームによって行われたという。

 

彼らはインド洋で最も深い地点とされる、ジャワ海溝を探査。Triton 36000 /2(DSV Limiting Factor)と呼ばれる2人乗りの有人潜航艇を2万3596フィート(約7200m)の海底に沈め、さまざまな深海生物を発見したそうだ。

 

Five Deeps Expedition
Five Deeps Expedition
Five Deeps Expedition

 

中でも奇妙だったのが、今まで人間が目撃したこともないゼラチン状の生物。これはホヤの仲間のStalked Ascideanと考えられているが、従来のものとは全く似ていなかったとか。

 

そしてカメラは、長い触手のようなものを揺らしながら、エサに近づいていくこの奇妙な生物の姿をとらえていた。

 

8時間かけて探査を行う

 

この「Five Deeps Expedition」は、世界でこれまで人類が潜ったことのない5つの地点を探査する取り組みだが、今回で3度目の成功になるという。

 

チームは2.5時間かけて潜水艇を海底まで沈め、そこで3時間とどまらせ、2.5時間かけて浮上させるなど、一連の探査に合計8時間も費やしたそうだ。

 

Jamieson博士は、今回の探査について次のように語っている。

 

「他のレアなものやユニークな観測の中でも、stalked Ascideanの発見は重要な瞬間でした。現時点でも、私たちはそれがどんな種なのか、確実には分かっていません。しかし私たちはそのうち、特定するでしょう」

 

これまでも複数の新種を発見してきた

 

ニューキャッスル大学の研究者やエンジニアは5年かけて、超深海環境でも探査できる技術を開発。潜水艇を支援する「ランダー」と呼ばれる設備の配置も完了させたという。

 

そして彼らはHDカメラを搭載した1万1000mまで潜れる潜水艇を使い、これまでにも南米西岸のアタカマ海溝で3匹のクサウオの新種を発見しているそうだ。

 

またマリアナ海溝では地球で最も深い場所に住む甲殻類を採取し、その腸の中から人間が作った繊維やプラスチックまで発見したと言われている。(了)

 

 

出典元:Newcastle University:Deep sea scientist breaks British depth record(4/17)

出典元:Five Deeps Expedition:LIMITING FACTOR

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