米国ストリップクラブでポピュラーな「小人投げ」が禁止される方向に
米国のストリップクラブやバーで普通に行われている「小人投げ(dwarf-tossing)」コンテストが、ワシントン州で禁止される方向に進んでいる。
小人症の人を投げる遊び
「小人投げ(dwarf-tossing)」とは、小人症の人をセーフティマットの上に放り投げるという遊びで、距離を競うコンテストが米国のストリップクラブやバーなどで行われている。
日本人の感覚からすると少し異様かもしれないが、これが意外と人気があり、YouTubeにも多くの動画がアップされている。
海外メディアによれば、この「小人投げ」を禁止する法案が現在、ワシントン州議会に提出されているとのこと。
もし法案が可決されれば、「小人投げ」コンテストを実施したバーやクラブは営業停止となり、1000ドル(約10万9000円)の罰金を課せられることになる。
安全と感情を害する
法案を提出したのはMike Paddenという共和党議員。法律で禁止する主な理由は、小人投げが「我々の感情を害する」からだという。
Padden議員は以前に、「小人投げ」の安全性に疑問を持つ小人症の医大生から請願を受け、投げられる小人症の人たちへの害も憂慮していた。こうした安全への配慮も、今回の法案提出の理由となっている。
小人症の人からは反対意見が
小人症の人たちがこの法案を歓迎しているかというと、そうでもない。映画やテレビなどで活躍し、クラブやバーでは「小人投げ」コンテストの投げられる人にもなるMighty Mike Murgaさん(身長約130cm)は、この法案に反対だ。
「小人投げ」で着地するのは分厚いセーフティマットの上だし、「怪我をしないように自分は十分に体を鍛えている」とMurgaさんは言う。これまでで1番大きな怪我は、2012年のコンテストでセーフティマットからずり落ちて床に頭をぶつけた程度だと主張している。
「小人投げ」が禁止されれば、小人症の人が仕事を失うことにもなりかねない。メディアのインタビューを受けたMurgaさんは、こう言っている。
僕は人を楽しませるためにいるんだ。僕たち(小人症の人)は、いろいろなことをやらないと世の中で成功できない。一般の仕事をやるわけにはいかないんだ。
(了)
出典元:Mail Online:Washington state lawmaker proposes to ban ‘dwarf-tossing’ at bars and strip clubs despite performer backing the contests(1/25)
出典元:The Spokesman Review:Bill to ban dwarf tossing set for Senate committee hearing(1/24)