ベイピングしている者を逮捕せよ!ドゥテルテ大統領が電子タバコの禁止を発令
フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が先日、公の場での電子タバコ(ベイピング)の使用を禁止し、警察に取り締まるよう命じた。
逮捕するよう大統領令を発令
ドゥテルテ大統領は以前から、ベイピングと呼ばれるリキッドを熱して蒸発させる「電子タバコ」を禁止にする可能性について示唆していたという。
実際、大統領は19日にも「ベイピングは有害で、使用者の体に化学物質を送り込む」と警鐘を鳴らしていた。
それから数時間後、正式に禁止する大統領令を発令。警察に対し、公共の場でベイピングをしている者を逮捕し、器具を没収するよう命じたそうだ。
しかしどの法律に基づいた大統領令なのか尋ねられても、答えられなかったという。
警察も体勢を整える
ドゥテルテ大統領の命令は、ベイピングに関連した肺の疾患にかかり16歳の少女が病院へ運ばれたとフィリピンの保健当局が報告(15日)をした後に下されたという。
この大統領令を受け、フィリピン国内の警察官が、町でベイピングをしている全ての人物を逮捕できるよう体勢を整えたとされている。
ドゥテルテ大統領は元喫煙者だったが、公共の場でのタバコの喫煙禁止にも広範な措置をとってきており、また麻薬の撲滅のために徹底的な取り締まりを行い、その強引な手法は国際的にも非難を浴びてきた。
フィリピンの保健当局によれば、電子タバコの利用者は国内に100万人いるという。
すでに複数の国で禁止
ベイピングはリキッドを熱して蒸発させるもので、さまざまなテイストが味わえ、フィリピンではたいていリキッドにはニコチンが含まれているそうだ。(日本国内では通常ニコチンは含まれていない)
リキッドにはタバコに含まれる有害な7000もの化学物質は入っていないが、それでも人体に対し有害になりうる多くの物質を含んでいるとも言われている。
電子タバコは、すでにブラジルやシンガポール、タイ、アメリカのマサチューセッツ州などでも禁止され、2019年の9月にはインドでも電子タバコの輸入、販売、製造、広告が禁止されたという。(了)
出典元:MailOnline:Philippines bans e-cigarettes and orders police to immediately begin arresting anyone seen vaping in public(11/20)
出典元:ABS CBN:‘Never mind the law’: Duterte defends order to ban vaping(11/20)