ウクライナに攻撃された大型揚陸艦はやはり沈没していた!ロシア側が認める
以前、ロシアの揚陸艦が沈没したと報じられたが、今回ロシア政府側の高官が初めてこれを認めた。
「自ら船を沈めた」と主張
その高官とはウクライナ南部で、ロシア政府に占領統治を任命されたVladimir Rogov氏だ。
彼は先日、テレグラムにおいて、3月24日にベルジャンスク港(クリミア半島とマリウポリの間)で沈没した大型揚陸艦を引き上げたと明らかにした。
テレグラムによれば、この揚陸艦はウクライナ軍のTochka-U弾道ミサイルによって港を攻撃された際に被害を受けたとし、Rogov氏は「当時大型揚陸艦で火災が発生したため、ロシア側の乗組員が搭載弾薬の爆発を防ぐために船を沈めた」と説明している。
つまり直接、ウクライナ軍の攻撃を受けて船が沈没したとは、言っていない。
今回、引き上げられた揚陸艦の、損傷具合は明らかにされておらず、今後はクリミア半島のケルチの港に曳航されるとしている。
沈没を初めて認める
当時、ウクライナ軍は揚陸艦を攻撃し、沈没させたと主張していたが、ロシア側は否定しており、今回初めて沈没を認める結果となった。
Video of the Black Sea Fleet’s Orsk Project 1171 large landing ship offloading BTR-82A vehicles in Berdyansk. https://t.co/G2RaJM1DaL pic.twitter.com/S21wCfcIbO
— Rob Lee (@RALee85) March 21, 2022
ただしウクライナ側は、3月24日のミサイル攻撃で大型揚陸艦の「オルスク号」を沈没させたと報告していたが、ロシア側は今回引き上げたのは「サラトフ号」だとしている。
黒海艦隊のウェブサイト「kchf.ru」も、「サラトフ号」が3月24日に港で損傷し、沈没したことを確認しているが、ウクライナのミサイル攻撃には触れていない。
しかもサイトでは「船は火災とそれに伴う爆発で損傷した」と書かれており、「船体の損傷により、船は停泊している場所で沈没した」とするRogov氏の説明と矛盾している。
今年の4月にはウクライナ軍の攻撃により、ロシア黒海艦隊の旗艦「モスクワ」が沈没しているが、ロシア側はこの攻撃についても触れず、艦内で大火災が起きて沈没したと反論している。(了)
出典元:BBC:Russia dredges up landing ship hit by Ukraine missile fire(7/2)