英空軍がフィンランドとスウェーデンと共同訓練、F35を派遣
ロシアとの緊張が高まるフィンランドとスウェーデンにおいて、イギリス空軍が共同訓練を行うため戦闘機を派遣した。
合計6機の戦闘機を派遣
今回派遣されたのは、イギリス空軍のF35が2機、タイフーンが4機で、合計6機になる。
これらの戦闘機は、フィンランドのF-18ホーネット、スウェーデンのグリペン戦闘機とともに「高度な戦闘訓練」を実施するという。
イギリスの国防省は、この訓練の目的について、3つの空軍が互いに連携して活動する能力を強化することだと説明している。
「同盟をより強固にすることになる」
イギリスのベン・ウォレス国防相は、次のように述べている。
「フィンランドとスウェーデンは重要な防衛パートナーであり、NATOに加盟することで欧州で新たな脅威に直面する中、同盟をより強固にすることになる。今回の配備は、このパートナーシップを強化し、両国の軍隊がシームレス(縫い目なく・スムースに)に協力できるようにするという我々の決意を強調するものだ」
スウェーデンのピーター・フルトクヴィスト国防相も「今回の訓練は、近隣の危機に対応して共に行動する能力を強化するものだ。これは、今日の厳しい安全保障環境において特に重要である」と述べている。
NATO加盟まで支援を約束
実はイギリス政府は、フィンランドやスウェーデンがNATOに正式加盟するまでの間、ロシアなどから攻撃を受けた場合、支援すると約束していた。
そのため今回の戦闘機派遣は、イギリスが5月に両国と交わした相互安全保障宣言を、実践的に示すものだと考えられている。
またイギリス空軍は、定期的に東ヨーロッパでのNATO加盟国による航空警戒任務に参加しており、ルーマニアや、現在西側防衛同盟に加盟しているラトビア、リトアニア、エストニアのバルト三国の領空をパトロールしているという。(了)
出典元:BBC:RAF fighter jets deploy to Sweden and Finland training exercises(7/10)