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米軍の将校と医師が、ロシア側へ医療機密情報の漏洩を企てる

米軍の将校と医師が、ロシア側へ医療機密情報の漏洩を企てる
flickr_The National Guard

アメリカで軍の医師と、妻である民間人の医師がロシア側に情報漏洩を企てたとして、起訴された。

 

政府や軍関係者の医療記録

 

起訴されたのは米軍の少佐で、医師でもあるジェイミー・リー・ヘンリー被告(39)と、妻のアンナ・ガブリエリアン被告(36)だ。

 

ヘンリー被告はトランスジェンダー(肉体的には男性)であることをカミングアウトした最初の米軍現役将校として知られ、フォートブラッグ基地の病院に勤務していたという。

 

また妻のガブリエリアン被告は、メリーランド州のボルチモアにあるジョンズ・ホプキンス病院に勤務していたとみられている。

 

検察官によれば、2人は「アメリカ政府や軍に関係する人物の病状」などの機密情報を、ロシア側に渡すことを計画していたという。

 

おとり捜査官に計画を話していた

 

ガブリエリアン被告は数カ月前、ロシアのウクライナ侵攻の後、ワシントンのロシア大使館に協力を申し出たと言われている。

 

また今年の8月には、ロシア大使館の職員と名乗る人物から連絡を受けたが、実際はFBIのおとり捜査官だったそうだ。

 

その際、ガブリエリアン被告は「ロシアに対する愛国心から、たとえ解雇されたり刑務所に入ったりすることになっても、ロシアにできる限りの援助をする気になった」と、おとり捜査官に語っていたという。

 

その後、彼女は夫であるヘンリー被告を巻き込み、米軍基地の医療情報にアクセスしたそうだ。

 

またFBIのおとり捜査官に対しても、アメリカがウクライナに援助を提供するために、どのように軍を訓練しているかについての見識を話していたと言われている。

 

ウクライナ軍の訓練に関する情報も

 

起訴状によれば、夫妻はロシア人を助ける意思を証明するために、米軍関係者の医療記録を渡すことを計画したという。

 

またガブリエリアン被告は実際に、アメリカ軍が戦時中に野戦病院を設立する方法や、アメリカがウクライナ軍に行った過去の訓練に関する情報を、夫が共有できると捜査官に話していたそうだ。

 

有罪判決を受けた場合、被告らは共謀罪で最高5年、健康情報開示罪で各10年の懲役刑に処されるとみられている。(了)

 

出展元:BBC:Ukraine-Russia war: US army doctor and wife charged with Russia spying(9/29)

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