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イーロン・マスク氏、ツイッターで根拠なき陰謀論をシェアし、批判を浴びる

イーロン・マスク氏、ツイッターで根拠なき陰謀論をシェアし、批判を浴びる
Twitter/Rizwan Haider

先日、ツイッターを買収した起業家のイーロン・マスク氏が、陰謀論的な記事をリツイートしたとして批判を浴びている。

 

陰謀論のメディアをリツイート

 

アメリカでは10月28日、ナンシー・ペロシ下院議長の夫、ポール・ペロシ氏がカリフォルニア州の自宅で男に襲われ、大きなケガを負う事件が起きた。

 

この事件に関し、民主党の元国務長官であるヒラリー・クリントン氏は29日、犯人のDavid DePape容疑者が明らかに極右に傾いているという「ロサンゼルス・タイムズ」の記事をシェア。

 

その上で「共和党とその代弁者は現在、定期的に憎悪と狂気の陰謀論を広めている。その結果、暴力が発生したことは衝撃的だが、驚くにはあたらない。市民として、私たちは彼らの言葉とそれに続く行動の責任を追及しなければなりません」とツイートしたという。

 

 

その投稿に対し、マスク氏は「この話(事件)には、見かけ以上のものがある(裏がある)可能性がわずかにある」とコメント。さらにこの事件について、根拠のない陰謀論を提示した「サンタモニカ・オブザーバー」紙の記事をリツイートしたそうだ。

 

この「サンタモニカ・オブザーバー」紙は、偽ニュースを掲載することで悪名高いメディアとして知られており、マスク氏は「恐ろしい真実、ポール・ペロシは薬物を使用しており、金曜日(28日)の朝に、男性の売春婦(犯人)と口論していた…」といった記事を引用リツイートしていた。。

 

「問題を悪化させているだけだ」

 

マスク氏の陰謀論のシェアについて、ジョージタウン大学の公共政策教授であるダン・モイニハン氏は、次のようにツイートした。

 

「現代のアメリカ政治における大きな問題は、ある政党が陰謀論に取り付かれ、反民主主義的行動や暴力を含む過激な反応を促していることだ。マスク氏は問題を悪化させているだけだ」

 

 

マスク氏は翌日の10月30日には、この自らの投稿を削除。しかしその投稿は2万4000件以上もリツイートされ、8万6000件の「いいね」が寄せられていたという。

 

しかしそれでも批判はやまず、NBCニュースのベン・コリンズ記者も、マスク氏のリツイートに対して「ポール・ペロシ氏の事件に関する最新の陰謀論は、率直に言って、あまりに胸糞が悪く、プリント(文字にすることか?)ができない」と述べている。

 

マスク氏はツイッター上で「言論の自由」を確保したいと願っているようだが、買収後にはヘイトスピーチやハラスメントが横行するのではないかという懸念が広がっている。

 

このためマスク氏は「コンテンツ監督委員会」を設置すると表明。自分の下で、ツイッターに有害な投稿が増えるという、人々の懸念を和らげようとしたという。(了)

 

出典元:The Guardian:Musk posts baseless conspiracy theory about Paul Pelosi attack on Twitter(10/30)

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