シャチがヨットの舵を食いちぎる瞬間を撮影、ジブラルタル海峡付近
地中海への西側の玄関口であるジブラルタル海峡の沖合で、シャチがヨットの舵を食いちぎり、その瞬間が撮影された。
約15mの双胴型ヨット
その映像が撮影されたのは今年の4月、シャチに襲われたのは、48フィート(約15m)の双胴型ヨット「Bali 4.8」とされている。
チェコ人のスキッパー(船長)であるダニエル・クリズさん(61)によれば、4、5頭のシャチの群れが現れるのを前に、「船の異常な動き」に気づいたという。
その後、1頭のシャチが、ヨットの両方の舵を食いちぎったそうだ。その様子がこちら。
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2020年にもシャチに遭遇
その15分後、シャチは去ったため、クリズさんらはモーターを使い、ヨットを港へ向けて走らせたという。
しかし途中、再び1頭の大きな大人のシャチが追いかけ始め、まだ残っている舵の残りを壊したがっていたそうだ。その後、シャチは姿を消したと言われている。
実は、クリズさんは2020年にもこの奇妙な現象に遭遇しており、当時は8頭のシャチに囲まれ、1時間ほどボートを押されたという。
その時も、舵を折られ、ボートは牽引される必要に迫られたそうだ。クリズさんは、次のように語っている。
「今回のシャチの攻撃は、さらに巧妙になっている。両方の舵を破壊するのに、それほど時間はかからなかった。(略)シャチたちは舵以外には手を出さず、自分たちが何をしているのかよく分かっていたようだ」
専門家の間では、シャチの行動が攻撃的なのか遊びなのか、議論が分かれているそうだ。(了)