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「ヴァージン・ギャラクティック」が、宇宙への商業飛行に初めて成功

「ヴァージン・ギャラクティック」が、宇宙への商業飛行に初めて成功
Twitter/Virgin Galactic

イギリス人のリチャード・ブランソン氏が立ち上げた企業「ヴァージン・ギャラクティック」が、宇宙への商業飛行を成功させた。

 

高度約85kmに到達

 

「ヴァージン・ギャラクティック」の宇宙船「ユニティ」は6月29日午前8時30分(現地時間)、アメリカのニューメキシコ州にある宇宙基地「スペースポート・アメリカ」から離陸したという。

 

そして約1時間後に宇宙船が母船から切り離され、最大で音速の約3倍のスピードで上昇。ついに高度約85kmに到達し、その後、滑空しながら着陸したそうだ。

 

ちなみに「NASA」とアメリカ空軍は、高度80km以上で飛行した人を、宇宙飛行士と定義している。

 

搭乗者は無重力状態を体験

 

今回、初めて顧客として搭乗したのは、イタリア空軍大佐2名とイタリア国立研究評議会の航空宇宙エンジニア1名だ。

 

彼らは、「ヴァージン・ギャラクティック」のインストラクターと、同機のパイロット2名とともに、90分間の軌道下飛行に臨み、その様子は世界中にストリーミング配信されたという。

 

頂点まで上昇した時、乗組員は数分間の無重力状態を体験。その後、機体が再突入モードに移行して、滑空しながらスペースポートの滑走路に着陸した。

 

その時、「ヴァージン・ギャラクティック」社は、次のようにツイートしている

 

「地球にお帰りなさい。#Galactic01!私たちのパイロット、クルー、宇宙船は@Spaceport_NMにスムーズに着陸しました」

 

6回目の飛行、初めて顧客が搭乗

 

宇宙旅行ベンチャー企業「ヴァージン・ギャラクティック・ホールディング」社は、2004年にブランソン氏によって設立され、今回の飛行は、同社にとって6回目のパイロットによる軌道外宇宙飛行だったという。

 

しかしお金を払う顧客を乗せたのは今回が初めてで、この飛行の成功は、宇宙旅行ビジネスを目指す同社にとって決定的な瞬間となった。

 

この宇宙旅行は1席、45万ドル(約6500万円)もするが、「ヴァージン・ギャラクティックはすでに、そのチケットを約800枚販売したという。

 

また同社は最終的に、年間400便を運航できるだけの大規模な機体を建造する計画も立てている。(了)

 

出典元:The Guardian:Virgin Galactic completes first commercial flight into space(6/29)

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