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太陽光と水力で動くお掃除船、大量のゴミをすくってギネス世界記録

太陽光と水力で動くお掃除船、大量のゴミをすくってギネス世界記録
Facebook/Mr. Trash Wheel@mrtrashwheel

カエルのような姿に愛嬌がある米国の清掃船「ミスター・トラッシュ・ホイール(Mr. Trush Wheel)」が、川に浮いた63.3トンのゴミを1ヵ月のうちにすくい集めて、ギネス世界記録に認定された。

 

太陽光と水力でゴミすくい

 

米国メリーランド州ボルチモア市を流れるジョーンズ・フォールズ川で、せっせとゴミをすくっている清掃船がミスター・トラッシュ・ホイールだ。トラッシュ(trush)は「ゴミ」、ホイール(wheel)は車輪、日本語にすると、「ミスター・ゴミ水車」とでもいったところか。

 

In this time of uncertainty, we all must do what we can to lift each other up. I will do my part by continuing to…

Mr. Trash Wheelさんの投稿 2020年3月23日月曜日

 

この船は、同市に住むJohn Kellettさんという人が2014年に作ったもの。太陽光発電による電力と、船側の水車だけが動力源になっている。船首に2本の長い棒などを「逆ハの字」形に広げて浮かべ、流れて来たゴミを中央に寄せてからベルトコンベアーですくい上げる、という仕組みだ。

 

ベルトコンベアーは、川の流れが回す水車の力で動く。流れが弱いときは、太陽光発電で動くポンプで汲み上げた水を、水車の上から注いで動力の補助にする。CO2を出す燃料は一切使わない。

 

 

このミスター・トラッシュ・ホイールは、ボルチモア港をきれいにするプロジェクト「Healthy Harbor Initiative of the Waterfront Partnership of Baltimore」に参画し、2014年から稼働し続けている。2017年4月1日〜30日の1ヵ月間には、63.3トンという特に大量のゴミを集め、これがギネス記録として認定された。

 

ほろ苦い記録樹立

 

今回の記録樹立について、前出のプロジェクトでディレクターを務めるAdam Lindquistさんは、海外メディアにこう話す。

 

「ギネスブックに載ったことは記念すべきですが、そこにはほろ苦い思いがあります。トラッシュ・ホイールの(水車と太陽光の)テクノロジーが、群を抜いて効果的だと証明されたわけですが、逆を言えば、それだけ大量のゴミがまだあるということです。私たちの最終目標は、ミスター・トラッシュ・ホイールに引退してもらうこと、と言ってもいいのです」(了)

 

出典元:CBS Baltimore:Mr. Trash Wheel Breaks Guinness World Record For ‘Most Floating Debris Removed By A Trash Receptor In One Month’(5/14)

出典元:UPI:Baltimore’s Mr. Trash Wheel earns Guinness record for cleaning river(5/15)

出典元:Mr. Trash Wheel

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