ロックダウンで在庫を抱えた生花店が医療従事者に素敵なサプライズ
新型コロナウィルスの猛威により、10月30日から2度目の外出制限が始まったフランス。1度目のロックダウンに比べて規制は緩やかなものの、生活必需品以外を取り扱うお店は、期間中に閉店しなくてはいけない。
ロックダウンを目の前にした生花店が、在庫の花を意外な方法で一掃し、人々を笑顔にしている。
閉店中の生花店が動いた
フランス南部の町ペルピニャンで生花店を営んでいるMurielle Marenacさん。ロックダウンで花の注文がキャンセルになり、大量の在庫を抱えてしまった彼女のお店だが、閉店中の店内はこんな状態になっていた。
棚に並んだブーケの数々。この様子を見ていると、お店が営業していないとは信じられないが、彼女にはある目的があったのだ。
医療従事者へ花のプレゼント
彼女がブーケを運んだのは、病院の従業員が使用している駐車場だ。
車のボンネットにブーケを置くことにしたのだ。1つの病院だけではなく、何日かに分けていくつもの病院にこのサプライズプレゼントを配って回った。新型コロナが猛威を振るうほど、忙しくなる医療従事者たちへの感謝の気持ちを、Marenacさんはブーケに込めたのだ。
Marenacさんはいままでに、1800ものブーケを配ったそうだ。Marenacさんは自身のFacebookで「困難な社会の中で、ささやかなカラーと花束を。笑顔を絶やさず、お互いに助け合いましょう」と、人々に呼び掛けている。
現在フランスで実施されている2度目のロックダウンでも、外出する場合には正当な理由を文書に記入する必要がある。1度目のロックダウンで禁止されていた、学校や工場の閉鎖、介護施設への訪問の制限などは行われていない。(了)
参考:L’independent「Murielle Marcenac adorned the caregivers’ cars in Perpignan, Narbonne and Carcassonne」(11/6)