ロシアで今も売られる牛の血入りスナックバーがワイルドだ
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ソビエト連邦の時代からあった栄養補助スナックバー、名前は「Hematogen」(ロシア語表記はгематоге́нで、発音は「ゲマタゲン」に近い)。それには、牛の血が、少なくとも5%は入っているのだそう。
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牛の血をミルク、砂糖と固めてバニラ風味に
もともとHematogenは、1890年頃にスイスで生まれたとされている。当時は、牛の血を卵の白味で固めただけのものだったが、ソ連がそれに着目し、兵士の食べ物としてレシピを改良したらしい。
海外メディアが、現代のHematogenの製法を紹介しているのだが、それがなかなかエグい。まず、原料になる牛の血だが、もちろん屠殺場からのもの。Hematogenの製造元は、多くの場合屠殺場を経営する会社で、血を収益化するために製品化したという。
他の原料は、コンデンスミルク、砂糖、グルコースシロップ、バニラ香料。これらを混ぜ合わせ、まだ温かいうちに血を加えると固まり始めるので、型に入れて板状にする。
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米アマゾンでも売られている
ソ連時代のHematogenは、貧血や疲労回復にいい栄養補助食品として薬局のみで売られていたそう。今では、ロシア、ウクライナといった旧ソ連の国だけでなく、アメリカやカナダでも、食料品店やスーパーの棚にあるとのこと。ネット通販のアマゾン(米国)でも売られている。
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それで、味はどうかというと、現代のHematogenは糖分が多く、非常に甘いらしい。そして、やはり血の味というか、微かに鉄のような後味があるという。また、海外メディアによれば、昔のものと比べて鉄分補給の効果は少なく、鉄分を摂るにはむしろ赤身の肉を食べた方がいいそう。
米アマゾンのレビューを読んでみると、ソ連で子供時代を過ごした人たちが買って食べて、「懐かしい味がする」と書き込んでいる。(了)
出典元:Odditycentral:Hematogen – The Legendary Russian Candy Bar Infused With Cow Blood(3/2)
出典元:Wikipedia:Hematogen