白人至上主義者の車が反対集会の参加者に突入、1人死亡、5人が重体【動画】


アメリカ南部、バージニア州のシャーロッツビルで行われた反対集会に、白人ナショナリストの車が突っ込み、1人が死亡した。

 

1人死亡、重体の5人を含む19人がケガ

 

8月12日、シャーロッツビルにおいて、人種差別に反対する人々のグループに白人ナショナリストの運転する車が突っ込む事件が起きた。

 

これにより32歳の女性が死亡。19人がケガをし、そのうち5人が重体になっているという。また運転していたオハイオ州在住のJames Alex Fields容疑者(20)は、その後殺人容疑で逮捕された。

 

白人至上主義者への反対集会で事件

 

この事件のそもそものきっかけは南北戦争当時、奴隷制存続を主張する南部同盟を指揮していたRobert E. Lee将軍像の撤去問題だとされている。

 

市議会は2月に像の撤去を決定。像が設置されていた「Lee Park」という名前も「奴隷解放公園」に変更したという。

 

しかしこれに極右勢力や白人至上主義者らのグループは反発。全米から彼らが抗議デモのため多く集まっていたそうだ。

 

そして先週の金曜日の夜には、バージニア大学のそばにある公園で、松明を灯しながら集会を行った。

 

さらに土曜日の正午からも大規模な集会を予定。しかしこの動きに対し、人種差別に異議を唱えるグループが反発。逆に彼らに抗議する反対集会を開き、通りを行進していた。

 

その最中、Fields容疑者の運転する車が、人種差別に反対するグループに時速60kmの速さで突っ込み、さらに人を引きずったまま猛スピードでバックして、そのまま逃走したという。

 

※事件の発生は2分34秒付近。閲覧に注意。

完全武装した兵士のような姿で集会に参加

 

この事件に先立つ右翼系の集会には、Alt-Right(オルタナ右翼)や白人至上主義を掲げるKKK、ネオナチのグループも参加。彼らは鉤十字の旗を掲げ、ナチス式の敬礼をしながら、「血と土」や「白人の命が大事だ」というスローガンを唱えていたという。

 

しかも集会の映像には、軍隊のように武装する白人ナショナリストたちの姿も捉えられていた。

男らは体に弾薬を巻き、ライフルを携え、完全武装した兵士のような姿で集会に参加していたそうだ。

 

またこの集会にはKKKの元最高指導者のデービッド・デューク氏も姿を見せ、「この集会は転換点を表している。今日はトランプ氏が大統領選で約束したことを現実のものにする第一歩だ。彼はこの国を自分たちに取り戻すと言っていたから、私たちは彼に投票した」とコメントした。

大統領は名指しでグループを非難せず

 

トランプ大統領はこの事件で亡くなった人の遺族にお悔やみを述べるとともに、「さまざまな側による、言語道断な憎悪と偏見と暴力の行使を、できうる限りの言葉で非難する」と述べたが、白人至上主義者のグループを名指ししていない。

 

もっともその後、ホワイトハウスの報道官はトランプ大統領の声明には、当然事件を起こした白人至上主義者や全ての過激主義者のグループを非難する意図が含まれていると説明したが、大統領の発言は不十分だとして与党内でも反発が起きているという。

 

事件そのものの背景には、トランプ氏が大統領に当選したことを受け、彼を支持していた極右勢力が全米で勢いづいていることがあるようだ。

 

マクマスター大統領補佐官はこの事件を「テロ」と呼んでおり、また共和党のガードナー上院議員も「大統領、われわれは悪人を名指ししなければならない、これは国内テロだ」とツイートしたという。

 

バージニア州のTerry McAuliffe州知事はこの事件の後、土曜日に非常事態宣言を発令。集会の禁止を命じ、その際の記者会見で白人至上主義者らに「どうか家に帰りなさい。この偉大なる州はあなたたちを望んではいない。恥を知りなさい。あなたたちは愛国者のふりをしているが、決して愛国者などではない」と語っている。(了)

出典元:ABC News:White nationalist rally in Charlottesville, Virginia sparks violent clashes, turns deadly(8/13)

出典元:CNN:白人至上主義者が集会、反対派に車突っ込み1人死亡 米南部(8/13)

出典元:BBC:米南部の極右集会に抗議、1人死亡 州知事は白人至上主義者に「帰れ」(8/13)

出典元:JIJI.COM:米バージニア州の白人主義集会で衝突、死者も=車突入、ヘリ墜落-トランプ氏に批判(8/14)