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インドネシアで82人が密造酒を飲み死亡、防虫剤が混入されたとの情報も

インドネシアで82人が密造酒を飲み死亡、防虫剤が混入されたとの情報も
AC

インドネシアで密造酒を飲んだ82人が死亡するという、信じられない事件が発生した。

 

82人が死亡、多くの人が病院に搬送

 

事件が伝えられたのは今月11日で、発生したのはインドネシアの首都ジャカルタと、そこに隣接する西ジャワ州。

 

警察によると、死亡した82人はその前週に密造酒を飲酒。また多くの人が病院に搬送されているという。

 

さらに報道の中にはこれより多くの人が亡くなったことを伝えるものもあり、死者の数はさらに増える可能性があるとみられる。

 

警察は複数都市において露天や個人宅への強制捜査を行い、酒の密造に使用されていたスチール製やゴム製のタンクを発見。

 

さらに数千にも及ぶ密造酒のボトルやパッケージが押収されたという。

 

また密造酒を製造・販売したとして、既に10人以上もの容疑者が拘束されているとのことだ。

 

 

酒には防虫剤が含まれていた可能性

 

国家警察主任代理を務めるSyafruddin氏は、「これは先週起きた、国民に多くの死者をもたらした常軌を逸する事件だ」という。

 

「我々は誰が首謀者で誰が販売したのか、その根源を突き止めなければならない」

 

しかしこれほど多くの人を死に至らしめることとなった密造酒とは、一体どのようなものであったのか。

 

実験によると、酒は度数が非常に高いほぼ混じりけのないアルコールに薬草を用いた飲料で、さらには多量のカフェインを含むエネルギードリンクを混ぜたものであったことが判明したとのこと。

 

さらに実験が行われる以前には、警察は少なくとも一人の密造業者が酒に防虫剤(防蚊剤)を含ませていた、とも伝えている。

 

 

警察によると、密造酒は一つにつき2万ルピア、日本円にしてわずか約155円で売られていたようだ。

 

またインドネシアでは密造酒によって人が死に至るという事件は今回が初めてではなく、2016年には飲酒により36人が死亡するという事件も発生している。

 

インドネシアにおける高い酒税が裏目に

 

一方、インドネシアにおいてこのような危険な密造酒が製造・販売されていたのには事情も存在する。

 

インドネシアはイスラム教徒の人口が8割以上と大多数を占めるが、イスラム教では飲酒が禁止されている。

 

そのため同国では酒に対して高い税率を課しており、庶民が非合法の密造酒を求めるという結果をもたらしているようだ。

 

 

宗教上禁止されているといえど、酒を飲みたくなってしまうのは人の性だ。危険な密造酒が出回ることよりかは、酒への税率を下げる方がよいのでは、と考えてしまう。(了)

 

出典:Reuters:Death toll from Indonesia tainted liquor rises to 82(4/11)

出典:現代ビジネス:性犯罪は死刑、観光客も禁酒!? インドネシアを襲う「イスラム化」の波(2016/11/11)

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