軍にも過激思想が浸透か?英陸軍兵士4人がネオナチの組織に参加した疑いで逮捕
イギリス軍の兵士4人が、ネオナチ・グループに所属したとして反テロ法違反の容疑で逮捕された。
22歳から32歳までの4人の兵士
拘束されたのは22歳から32歳までの4人の男たち。彼らはいずれもイギリス陸軍に所属し、同時に「National Action」というネオナチのグループのメンバーだったという。
そして9月5日に3つの対テロ特別ユニットによって逮捕され、現在West Midlands警察に拘留されており、家宅捜索も進められているそうだ。
イギリス陸軍の広報は取材に対し「禁止されていた極右グループと結びつきを持っていた陸軍のメンバーが、テロリズム法の下で逮捕されたことは確認できます。今回の逮捕は陸軍からの支援を受けた内務省の警官隊によるオペレーションの結果です」と語っている。
法律で活動が禁止された団体
「National Action」というネオナチ・グループは2013年に設立され、現在はイギリス中に支部を持っているという。
人種差別を肯定し、反ユダヤ主義や反同性愛を掲げ、地元住民を威圧する目的で街へ出て、挑発的なデモを行うなど非常に目立つ活動を行ってきたそうだ。
しかも政治上の目標実現のためには手段を選ばないともされ、2016年6月に労働党のジョー・コックス下院議員がトマス・メア服役囚に殺害された際も、「議員は残り649人だけ」とあたかも殺人を煽るようなツイートをしたと言われている。
しかし「National Action」は、2016年の12月に反テロリズム法に基づき、団体として活動することを禁止された最初のグループとなる。ちなみに現在、禁止対象に指定されているのは71団体にのぼるとか。
市民に危害を加える恐れはなし
今回、4人の容疑者はテロ行為の委任、準備、教唆に関わることを禁止する、2000年反テロ法第41条に違反し、禁止団体に所属した疑いで逮捕されたという。
ただ現時点では、市民に危害を加えるような具体的なテロ計画などはなかったとされている。
イギリスでもネオナチなどの活動が盛んになっていると言われているが、今回の事件はそれを象徴する出来事と言えるかもしれない。(了)
出典元:METRO:Four arrested on terror charges for belonging to neo-Nazi group(9/5)