X_Arma dei Carabinieri

イタリア南部のシチリア島で、警察の大規模な捜査が行われ、数多くのマフィアのメンバーが逮捕された。

1984年以来、最大規模の捜査

イタリア警察は2月11日、シチリア島の州都・パレルモや周辺地域において、大規模な捜査を行い、この地域を支配しているマフィア「コーザ・ノストラ」のメンバーを拘束したという。

「コーザ・ノストラ」は映画『ゴッドファーザー』のモデルとなった組織で、この捜査により、合計183人に対して逮捕状が発行され、180人以上が逮捕されたそうだ。

今回の作戦では1200人以上の警察官が投入され、1984年以来、「コーザ・ノストラ」に対する最大規模の捜査になったという。

イタリアのメローニ首相も「国家が組織犯罪との戦いに、常に取り組んでいることを裏付けるものだ」と述べ、この作戦を称賛した。

181 arresti a #Palermo: decapitata la regia dei traffici illeciti nel capoluogo condotti secondo le rigide regole di “cosa nostra”. 1200 #Carabinieri in campo 📄➡️ https://t.co/UWatZFre07 pic.twitter.com/nZ3leOhetw

— Arma dei Carabinieri (@_Carabinieri_) February 11, 2025

マフィアの活動実態も明らかに

「コーザ・ノストラ」は長年、警察の取り締まりの対象となり、権力と富の面ではイタリア本土のマフィア「Ndrangheta」に追い抜かれ、かつてのような勢力はもはやない。

そして今回の捜査は、「コーザ・ノストラ」の解体を目的としており、彼らの活動実態も明らかにされたという。

「コーザ・ノストラ」は、重要な収入源の麻薬密売で、シチリアの他の地域のギャングやイタリア本土のマフィアとも協力していたそうだ。

またこの組織はシチリア島で支配権を行使しており、企業に「みかじめ料」を要求し、しばしば法外な値段で彼らの製品を使用するよう、商人に強制してきたと言われている。

さらに組織のリーダーたちは、伝統的な会合を避けるため、暗号化されたスマートフォンを使って連絡を取り合っていたという。

シチリアのマフィアは、長年にわたりイタリア国民と国家を恐怖に陥れ、1992年には反マフィアの判事、ジョヴァンニ・ファルコーネ氏とパオロ・ボルセリーノ氏を殺害したことで悪名を馳せた。（了）

出典元：The Guardian：Police in Sicily arrest almost 150 people in mafia crackdown(2/11)