ロシアのスパイが「IKEA」に放火、色がウクライナの国旗と似ていたから?

バルト三国のリトアニアで昨年、家具店「IKEA」の店舗が放火される事件が起き、ロシアのスパイによる犯行だと明らかにされた。
ロシアの軍事情報機関が関与
その放火事件があったのは昨年5月、場所はリトアニアの首都・ビリニュスにある「IKEA」の店舗とされている。
リトアニアの検察当局は、ロシアの軍事情報機関「GRU(参謀本部情報総局)」が関与した証拠を発見したと述べたという。
この放火事件に至るまで、「GRU」は20人の男らを仲介させ、組織をコントロールしていたとみられている。
しかも関与した人物の中には、中古のBMWと1万ユーロ(約160万円)を受け取った、ウクライナ人の10代の若者2人まで含まれていたそうだ。
そして検察は、「IKEA」の看板が、ウクライナ国旗と同じ色を使用しているため、標的になったのではないかと疑っている。
ポーランドでも火災が発生
この放火事件の後、今度はポーランドのショッピングセンターで火災が発生し、1400個の家具が焼失したという。
この破壊行為も「GRU」が関与したと考えられており、リトアニアの検察官は「我々が特定した人物、つまり犯人と仲介者が、ポーランドで行われた犯罪行為にも関わっていることは明らかだ」と述べた。
ポーランドのトゥスク首相は、このことを受け、「(ロシアとの)交渉の前に知っておいてよかった。これがこの国(ロシア)の本質だ」と述べたそうだ。
リトアニアの検察官によれば、容疑者たちは「ポーランドのワルシャワでの秘密会議」に招かれ、誰のために働いているのか正確には知らなかった可能性があるとし、組織は多数の段階に及ぶ、非常に複雑なシステムだったという。
多くのNATO諸国は、ロシアの諜報機関がヨーロッパ全土で破壊工作を企てていると繰り返し非難しているが、ロシア政府は犯行を否定し続けてきた。(了)
出典元:METRO:Russian spies ‘bombed Ikea because it has the same colours as Ukraine’s flag’(3/17)