オーストラリア各地で針が埋め込まれたイチゴを発見、いまだ犯人特定に至らず
現在、オーストラリア各地では、小さな針が埋め込まれたイチゴがスーパーの店頭などで発見され、当局が捜査を進めている。
1人の男性が針入りのイチゴを食べる
針が混入したイチゴが最初に発見されたのは先週、クイーンズランド州だという。
しかしその後、ニューサウスウェールズ州やヴィクトリア州、首都エリア、南オーストラリア州、タスマニア州でも、次々と発見されているそうだ。
そして針入りのイチゴを食べた1人の男性が病院へ搬送され、現在治療を受けている。
これによりBerry ObsessionやBerry Liciousなどの6つのイチゴ・ブランドは商品を回収するよう求められ、ニュージーランドで最大の食料品店も、予防措置としてオーストラリア産のイチゴの販売を中止したという。
$100k reward offered over WA strawberry contamination (Pic: Facebook Joshua Gane) https://t.co/b2BrzXvahE pic.twitter.com/YtRB5fDB8R
— ABC News (@abcnews) September 18, 2018
警察もまだ犯人特定には至らず
この事件を受け、オーストラリアのGreg Hunt厚生大臣は食品安全局やニュージーランド政府に対し、イチゴを調査するよう求め、地元の警察も捜査を進めているそうだ。
しかしまだ犯人の特定には至っておらず、クイーンズランド州政府は情報提供者に10万豪ドル(約800万円)を渡す用意があるとしている。
警察は事件のいくつかには、模倣犯によるものが含まれていると示唆。さらにクイーンズランドのイチゴ生産者協会は、針を埋めた犯人が不満を持った従業員である可能性があると発表した。
ただし警察はこの見方に対し、現時点では推測することは早すぎるとして、慎重な姿勢を示している。
Three more credible threats have been found of contaminated strawberries in Australia, Queensland Health revealed on Friday afternoon.https://t.co/5MkYGVoYcS
📸: Angela Stevenson pic.twitter.com/hFrZtYoqV0
— ABC Brisbane (@abcbrisbane) September 14, 2018
すでにイチゴの価格が下落
一方、生産者団体は、年間1億3000万豪ドル(約104億円)の売上を誇るイチゴ業界に、今回の事件が悪影響を及ぼすことも危惧しているという。
実際、イチゴの生産はピークに達しているにも関わらず、すでに価格は下がっており、西オーストラリア州では生産コストよりも下回っているそうだ。
また月曜日にはニュージーランドの2つの大手食品会社も、オーストラリア産のイチゴの輸入を停止すると発表している。(了)
出典元:The Guardian:Strawberry needle sabotage scare spreads to all six Australian states(9/17)
出典元:BBC:Strawberry needle scare: Australia probe as ‘vicious crime’ widens(9/17)