【ピッツバーグ銃乱射】イスラム教徒がユダヤ人被害者のために寄付を募る
先週の土曜日、アメリカのピッツバーグでユダヤ人を狙った銃乱射事件が起きたが、その後2つのイスラム教団体が被害者のために寄付を募った。
反ユダヤ主義者による銃乱射
10月27日午前、ペンシルベニア州のピッツバーグにある、シナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)の「Tree of Life」に銃を持った白人の男が侵入。銃を乱射し、11人が死亡、数人が負傷した。
その後、礼拝所に警察が突入。銃撃戦の末、ロバート・バウアーズ容疑者(46)を殺人などの容疑で逮捕した。
同容疑者は取り調べなどで「ユダヤ人を殺したかった」と語っており、過去にはネット上でも反ユダヤ的な発言を繰り返していたという。
Thank you @CNN for your coverage of the Muslims United for Pittsburgh Synagogue campaign. Learn more & Donate here: https://t.co/v01cOUYdqk https://t.co/RueA82uYN7
— CelebrateMercy (@CelebrateMercy) October 29, 2018
6時間弱で280万円の目標を達成
この悲しい事件は全米に衝撃を与えたが、その後2つのイスラム教団体がネット上でクラウドファンディングを実施。ユダヤ人の被害者や、愛する人を亡くした遺族への寄付を募り始めたそうだ。
クラウドファンディングが行なわれたのは「LaunchGood」というサイトで、事件の翌日から「Muslims Unite for Pittsburgh Synagogue」のページで寄付を募り、6時間弱で目標額の2万5000ドル(約280万円)に到達。
またその後、目標額を5万ドル(約560万円)に再設定したところ、24時間弱でその額を凌ぐ寄付が寄せられたとか。
さらにサイトでは目標額を再々設定して7万5000ドル(約850万円)に引き上げ、ユダヤ人被害者への募金を呼びかけた。(現在はすでに新たな目標、15万ドルもすでに超えている)
お葬式の費用や治療費として寄付
このキャンペーンを行ったのは「Celebrate Mercy」と「MPower Change」と呼ばれるイスラム教徒の非営利団体で、彼らはサイトでの呼びかけだけでなく、ピッツバーグにあるイスラミック・センターとも連携しているという。
また今回、集められた寄付金は犠牲者の遺族がお葬式を出すための費用や、負傷した人々の治療費として寄付する予定としている。サイトには次のようなメッセージが書かれている。
「アメリカのムスリムのコミュニティは、銃乱射事件の被害者を助けるため、手を差し伸べたいと思っています。私たちは悪に対し、善で立ち向かっていきます。(略)このキャンペーンを通して私たちは、『アメリカにはこのような憎悪や暴力の居場所はない』という、ユダヤ人とムスリムの共同のメッセージを送りたいと願っています」(了)
出典元:The Hill:Muslim groups raise thousands for Pittsburgh synagogue shooting victims(10/28)
出典元:CBS:Muslim groups raise money for victims after Pittsburgh synagogue shooting(10/28)