韓国海軍のレーダー照射問題、防衛省が哨戒機の動画を公開
韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊の哨戒機に火器管制レーダーを照射した問題で、防衛省は28日夕、当時の映像データを同省ホームページで公表した。
「FC系を出している」
この問題が起きたのは12月20日(木)、韓国海軍「クァンゲト・デワン」級駆逐艦から、海上自衛隊第4航空群所属P-1哨戒機へ火器管制レーダーが照射されたと見られている。
動画では海自P-1が、火器管制レーダーを一定時間継続して複数回照射されたとみられる場面が映っている。
映像は警戒監視のため海上の韓国の駆逐艦などを撮影したもので、機内の様子は映っていない。
ただ隊員たちが射撃管制用レーダーを表す「FC系を出している」や「FCコンタクト」と声を掛け合って、レーダーの照射を受けたことを報告する音声が収録されている。
また海自P-1が韓国の駆逐艦から一定の高度と距離をとって飛行していること、さらに海自P-1がその駆逐艦に対して英語で3回呼びかけ、「射撃管制用レーダーのアンテナが自衛隊機を指向していることを確認したが、目的は何か?」とレーダー照射の意図の確認を試みたことも記録されている。
韓国側は映像公開に遺憾の意を表明
韓国国防省の報道官は、防衛省が当時の映像を公開したことに遺憾の意を表明。
その上で「単に哨戒機が旋回する場面と乗員たちの会話の場面があるだけで、追跡レーダーを照射したという客観的な証拠だとはいえない」というコメントを発表し、改めて自衛隊の哨戒機を狙ってレーダーを照射したことはないと主張したという。
岩屋防衛相は、映像データの公開に踏み切った理由について「日韓関係の修復は最終的に必要だが、自衛隊側に問題があるような韓国側の言いぶりは遺憾だ。国民に誤解なきよう、きちんと説明する必要がある」と語っている。(了)
出典元:防衛省・自衛隊:韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について(12/28)
出典元:NHK:韓国軍のレーダー照射 当時の映像公開 防衛省(12/28)