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チェルノブイリ原発周辺で山林火災、煙が放射性物質を運ぶ可能性も

チェルノブイリ原発周辺で山林火災、煙が放射性物質を運ぶ可能性も
Twitter/NASA Earth

ウクライナ北部では山林火災が続いており、チェルノブイリ原発の周辺地域への被害が懸念されている。

 

火災の様子をNASAの衛星が撮影

 

NASAによれば4月の初旬から、すでに人工衛星がウクライナ北部にあるチェルノブイリ原発の「立入禁止区域」周辺で山林火災が起きている様子を撮影していたという。

 

そして現在、数百人の消防士や少なくとも8機の空中消火機が「Denysovets」や「Kotovsky」「Korogodsky」の森の火事に対処しているそうだ。

 

下の写真が撮影されたのは、4月8日。これはNASAの人工衛星「Aqua」が撮影したものとされ、そこには約100km南に離れた首都キエフにまで、火災の煙が流れていく様子が映っていた。

 

Twitter/NASA Earth
Twitter/NASA Earth

放射性物質が煙で運ばれる可能性

 

消防士たちは4月4日から、「立入禁止区域」で消火活動を行ってきており、4月9日時点では警察がPoliske村の住民を避難させていたという。(この村は立ち入り禁止区域内にある)

 

ただし「立入禁止区域」にある土地や森には、1986年にチェルノブイリ原発が事故を起こしてから放射性物質が拡散され、積もっているそうだ。

 

 

そしてある研究では、このような火事が放射性物質を煙によって遠くへ再び拡散させる可能性があると指摘しているとか。

 

ただし4月5日に、キエフやその周辺では放射能の測定が行われたが、人工的な汚染物質は測定されていない。また4月9日時点でも放射能レベルは、通常の範囲にとどまっているという。(了)

 

出典元:NASA:Fires Burn in Northern Ukraine(4/9)

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