flickr/Derek Yu

アメリカ・ペンシルベニア州の電車内で、レイプ事件が発生。監視カメラをチェックした警察当局の発表によると、女性客が被害にあっていた40分間、他の乗客は誰も助けようとせず、中にはスマートフォンで撮影していた者もいたとのこと。

走る電車内でのレイプ

事件があったのは、フィラデルフィア市の南東ペンシルベニア交通局が運行する、マーケット・フランクフォード線の車内。同交通局の広報官によれば、午後10時頃に電車に乗り込んだFiston Ngoyという男が、座った隣の席の女性の身体を触り始め、女性が抵抗すると、男は彼女の服をやぶいて脱がせたという。そして、警察当局の発表によれば、最終的にはレイプをしたとのこと。

その間の40分間に、電車は24以上の駅に止まっていた。乗り合わせた他の一般客は110番（アメリカでは911番）通報すらしなかったらしい。最初に警察に通報したのは、交通局の非番の職員だった。

現地の警察本部長であるTimothy Bernhardt氏は、車内の監視カメラの映像には他の乗客の姿が映っていたと言い、「誰かが何かをすべきだった」と憤っている。

映像は公開されておらず、女性が被害を受けている間、何人の客が同乗していたかも明らかでないが、交通局が所轄する警察の責任者であるThomas Nestel氏は記者会見で「数人の人が、被害を受けている女性の方向に向けてスマートフォンを掲げていた」と話している。

撮影していた乗客は罪に問われる可能性も

この件を報じた海外メディアによれば、女性被害者を助けようとせずに撮影を続けた乗客は、郡検事局の判断によっては訴追される可能性があるとのこと。

また、加害者男性は、住所がホームレスシェルターであることからホームレスと報じられている。警察の取り調べに対し、彼は、被害者女性の名前は知らないが知り合いであり、電車内での行為は合意のうえだったと証言しているそう。もちろん被害者女性は、それは嘘だと言っている。（了）

出典元：Metro:‘Homeless man raped woman on train for 40 minutes as riders held phones but didn’t call 911’(10/19)

出典元：The New York Times:As a Woman Was Raped, Train Riders Failed to Intervene, Police Say(10/17)