Switch news

知っておきたい世界のニュース

【ドイツ】極右集団が政府転覆を計画、3000人の警察官が投入され25人を逮捕

【ドイツ】極右集団が政府転覆を計画、3000人の警察官が投入され25人を逮捕
Twitter/taz

ドイツで極右集団が政府転覆計画を企てたとして、家宅捜索が行われ、多くが検挙された。

 

「ライヒスビュルガー・グループ」

 

ドイツの連邦検察庁によれば12月7日未明(現地時間)、極右集団の「ライヒスビュルガー・グループ(帝国の住民)」に対する捜査が行われたという。

 

捜査では3000人の警察官が動員され、国内16州のうち11州にある同グループの拠点などが家宅捜索を受けたそうだ。

 

これにより警察は、同グループのメンバーや支持者とみられる25人を拘束。そのうち22人のドイツ人が「テロ組織のメンバー」である疑いで逮捕され、ロシア人を含む3人が支援した疑いで拘束された。

 

「ライヒスビュルガー・グループ」は、ドイツの連邦議会議事堂を襲撃し、政権を奪取する計画を練っていたという。

 

リーダーは「ハインリッヒ13世」

 

「ライヒスビュルガー・グループ」は、デイープ・ステートに支配されているという陰謀論を信じ、現政権を排除し、自分たちの政権に置き換えることを目的とする複数の極右グループを集めたものとされている。

 

このグループの中心人物は、「プリンス・ハインリッヒ13世」と名乗っており、現在年齢は71歳。自らをドイツの古くからの貴族であるロイス家(Ruess)の出身だと主張しているという。

 

「ライヒスビュルガー・グループ」は、この男をドイツの新しい指導者に据えようと計画していたが、今回の捜査で逮捕されたそうだ。

 

ロシア当局者と接触か?

 

ドイツ紙の「ビルト」によれば、「ハインリッヒ13世」は、ドイツの新秩序を交渉する目的でロシア当局者と接触し、同グループは新政府内の各省庁の責任者を選ぶこともしていたという。

 

また「ハインリッヒ13世」はその作業を、「ヴィタリアB(Vitalia B)」と名乗るロシア人の女に手伝わせていたそうだ。

 

しかしベルリンのロシア大使館は、この極右団体との関係を否定している。

 

「混乱した老人」

 

現在のロイス=グライツ家の当主であるグライツ公「ハインリヒ14世」は今年初め、この親族と距離を置いたという。

 

また「ハインリヒ14世」はインタビューにおいて、「ハインリッヒ13世」を「14年間も家族と連絡を取っていない混乱した老人」と表現したそうだ。

 

ドイツのナンシー・フェーザー内相は、今回の家宅捜索が「民主主義の敵に反撃している」ことを示すものだとし、「捜査によって、ライヒスビュルガーによるテロの脅威の深淵を垣間見ることができた」とツイッターに投稿している。(了)

 

※「ライヒスビュルガー」については、BBCジャパンでも詳しく報じられている。そちらも是非、ご覧いただきたい。

出典元:Sky News:German police raids target group suspected of far-right plot to overthrow government(12/7)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top