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英国でペットの親権を巡る争いが増加、“婚前契約”を交わすことが浸透する

英国でペットの親権を巡る争いが増加、“婚前契約”を交わすことが浸透する
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夫婦の離婚に関連する裁判においては、子供の親権を巡り熾烈な争いが繰り広げられることが多々ある。

 

しかしそれでは夫婦が離婚した際、それまで二人が飼っていたペットはどうなるのだろうか。

 

そんな問題に応えるべく、近年英国では夫婦が万が一離婚に至る場合に備え、二人が飼うペットの処遇について結婚前にあらかじめカップルの間で合意書を定めることが一般的になりつつあると伝えられている。

 

全体の4分の1においてペットの“親権”巡る争い勃発

 

この事実を明らかとしたのは、ペット保険会社「Direct Line Pet Insurance」による調査だ。

 

これによると、英国ではこの一年の間における離婚件数全体の約4分の1の事例において、ペットの“親権”を巡る争いが勃発しているとのこと。

 

またこの件については、2000ものペットの飼い主と100人の弁護士を調査。

 

すると離婚の際のペットの“親権”を巡っては、この単一争点のみで弁護士側に平均的に25時間もの支払い請求可能な業務時間が発生していたという。

 

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英国で広がりつつあるペットに関する婚前契約

 

ペットは飼い主の側からすると家族の一員としてみなされることが多いが、法的観点からすると単なる個人の所有物に過ぎない。

 

そのため夫婦の間で関係が悪化した際、ペットの世話や“親権”をどうするのか結婚前にあらかじめ合意として決めておくということは、昨今のカップルの間で注目を集めつつある。

 

1月に英国の弁護士事務所「Maguire Family Law」が発表した調査報告によると、英国ではペットを持つカップルのうち20組に1組が既にこのようなペットに関する婚前契約に合意しており、さらに3分の1以上がペットに関する婚前契約を行うことを検討しているとのこと。

 

尚、このような現状を踏まえ、Maguire Family Lawは同社のウェブサイト上でペットの婚前契約書のテンプレートまで公開している。

 

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ペットに関する婚前契約は米国でもより浸透

 

一方、ペットの婚前契約が浸透しつつあるのは英国だけではない。

 

米国ニューヨークの弁護士事務所「Wallack Firm」の弁護士Robert Wallack氏は、自身はペットに特化した婚前契約を扱ったことは未だないとする一方、通常の婚前契約においてペットに関する合意を交わすことが米国においても一般的になりつつあるという。

 

「今日、ペットに関する争点が通常の婚前契約に含まれることは、過去と比較してより頻繁に見られるようになっている」としている。

 

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争いが増加している理由はミレニアル世代にあり?

 

また20年にもわたり家族法に関わる業務に従事してきたというWallack氏は、ペットに関する紛争がこの10年の間で大幅に増加していることを指摘。

 

中でもこの5年間でこのような傾向が顕著になっているとし、その背景を社会的通念の変化にあるとみている。

 

Wallack氏は、ベビーブーム世代と比較するとミレニアル世代が自宅や車、さらには子供を持たなくなっている一方、ペットを所有する傾向にあると主張。

 

「今日では結婚しても子供を持たずペットだけを持ち、ペットを自らの子供のように扱うカップルが存在する」とし、さらにそのようなカップルがペットに大金をつぎ込み、挙句の果てに離婚の際にはペットを巡る紛争にまで至るとみている。

 

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ペットを巡る紛争と、それを未然に防ぐための婚前契約の締結が浸透しつつあるという英米。愛するペットを持ち、結婚を考えている人ならば、その前にペットを巡る婚前契約を締結することを、一度考えてみてもいいのかもしれない。(了)

 

出典:Fox News:Prenups for pets, or ‘pet-nups,’ becoming increasingly common among couples(4/12)

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