被写体は「ノルウェーの廃墟」。廃墟とその物語を記録する北欧のアーティスト
ナチュラルでシンプルな家具や雑貨は、日本でも人気の高い「北欧」。心穏やかに過ごせるイメージをもつ北欧の国ノルウェーで、“廃墟”をテーマに写真を撮っているアーティストがいる。
10年間かけて60以上の廃墟を撮影
Britt Marie Byeさんは、10年間かけてノルウェー国内の廃墟を写真に撮ってきたアーティストだ。訪れた廃墟は60を超えているという。
彼女の作品の一部がこちらだ。
▼1870年代に建てられたこの家は、1990年代に女主人が老人ホームに転居してから無人となっている。かつては夫婦と5人の子どもが暮らしていた
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▼この廃墟の最後の主人は、妹たちが新天地を求めてアメリカに旅立った後もこの家に残った女性だ
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▼ある姉妹が生涯暮らした家。子供のいない姉妹が亡くなると、この家は無人になった
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▼絶好のスポットに建つ廃墟
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内部を撮影した廃墟も
1924年に建てられ、かつてはEdvardさんとMathildeさんが生活していた家。
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こちらは室内の様子も見ることができる。
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廃墟ながらも心地の良さそうな空間だ。
なぜ廃墟に惹かれるのか
Britt Marie Byeさんは、ただ廃墟を撮影するだけではなく、その背後の物語を追っているアーティストだ。
その理由を彼女はこう語っている。
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家には、かつて所有権や選挙権を持たなかった女性の声が隠されています。レースのカーテンの背後に隠れた、彼女の人生について語る声です。
女性と家の変わることのない共生関係が、作品には描かれています。家は女性に仕え、同時に彼女の運命となるのです。
9月1日に発売された写真集では、家と共にかつてその家に暮らした人々のことが紹介されているという。
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残念ながら日本から1冊だけの購入はできないとのことだが、彼女のインスタグラムにはドラマチックな写真がたくさん投稿されている。気になる方は覗いてみてはいかがだろうか。(了)