ロシア人のインフルエンサー、インスタ停止で涙ながらに訴えるも、批判を浴びる
インスタグラムがロシアで使用できなくなると発表され、インフルエンサーの女性が、涙ながらに訴える動画が拡散している。
テレグラムに動画を公開
そのロシア人女性は、美容ブロガーとされ、ロシア政府が14日からフェイスブックやインスタグラムの使用を禁止すると発表したことを受け、「テレグラム」に動画を投稿した。
彼女は動画の中でファンに対して、これは「悲しみの第一段階」だと訴え、「私にとって、それは(インスタグラムは)まさにすべての人生、魂なのです」と涙ながらに訴えたという。
しかしこの動画は、彼女がインスタグラムからの収入が得られなくなることを心配しているとも受け取られ、批判を浴びたそうだ。
「死者を全く気にしていない」
彼女の投稿は、ウクライナ南東部の都市・マリウポリが包囲され、13日目を迎えた時にアップされたという。
すでにマリウポリではロシア軍の攻撃により、1582人も死者が出ており、人々は食料や水、電気が不足する中で、今も苦しんでいる。またこの戦争で、ロシア軍の兵士も多く亡くなっている。
ヨーロッパのメディアプラットフォームである「NEXTA」は、この女性の動画を共有。「彼女は、同胞を含む何千人もの死者について全く気にしていない。明らかに今、彼女が一番心配しているのは、レストランの食べ物の写真を投稿できなくなることだ」とツイートした。
One of the #Russian bloggers cries that in two days her Instagram will stop working
She does not care at all about the thousands of dead people, including her compatriots. Obviously, her biggest worry right now is that she won’t be able to post pictures of food from restaurants. pic.twitter.com/LSdBiSlwHr
— NEXTA (@nexta_tv) March 11, 2022
この動画はTwitterで130万回以上再生され、その後イギリスのサジッド・ジャビド保健相も自身のアカウントでこの投稿をリツイートしたそうだ。
ロシア政府は情報を統制するため、さまざまなSNSを規制してきた。これに対し「Meta」は投稿規約を緩和し、「ロシアの侵略者に死を」といった過激な内容も投稿できるようにしたという。
このためロシア側は、「Meta」を「過激派組織」と位置づけ、「Facebook」や「インスタグラム」も国内での使用を14日から禁止すると発表した。
しかし「Meta」は、ロシアにいる8000万人(5000万人との報道も)以上のユーザーがインスタグラムから切り離されることになり、「インフルエンサー」の収入源が不安定になると主張している。(了)