廃坑をのぞいたら小さな顔が!穴に落ちていたカンガルーを救出
オーストラリアの坑道で、穴に落ちたと思われる動物が発見され、無事救助された。
穴を覗いたら小さなカンガルーが
その動物が見つかったのは南東部のヴィクトリア州にある、廃墟となった古い縦坑の中とされている。
連絡を受けた保護団体「Five Freedoms Animal Rescue (FFAR)」の共同設立者であるManfred Zabinskasさんは、一時間以上離れた現場へ急行。廃坑の穴をのぞいたところ、小さな動物の姿が見えたという。
その動物はカンガルーで、まだ小さく、絶望と恐怖で怯えた表情を浮かべてZabinskasさんを見上げていたそうだ。
壁の木材も腐り、危険な穴
Zabinskasさんはすぐに救助する必要性を感じたが、そこはかなり以前に使われなくなった坑道。壁を支える木材は腐り、穴の底に落ちていた梯子の横木も、風化のためか多くが失われていたとか。
当然、そんな状態の穴を降りていけば、危険な事態に陥ることもありうる。しかしZabinskasさんはカンガルーを救うため、仲間と共に梯子を落とし、穴へと下りていった。
外から麻酔を打つことができず
もっともZabinskasさんによれば、穴へ下りて行く前にカンガルーに吹き矢や棒の注射器で麻酔を打ちたかったが、カンガルーの頭の上に張り出した土はもろく、不安定なためにそれは不可能だったという。
またカンガルーも怯えて小さな穴の後ろに体を擦り付けており、さらに雨まで降り始め、足元も滑りやすく、状況も悪くなっていったそうだ。
このためZabinskasさんは穴へ下りてから、カンガルーが坑道の奥へ逃げないように道をふさぎ、網を使って確保。麻酔を打つことに成功した。
やがて怖がっていたカンガルーも麻酔が効き始めたと同時に大人しくなったため、Zabinskasさんは急いでカンガルーを袋に入れて、素早く梯子を登り、外へ連れ出したという。
カンガルーがどのくらいの期間、穴に閉じ込められていたのかは分かっていない。ただZabinskasさんは、カンガルーにケガは無く、体調も良いことから、長期間穴にいなかったのではないかという見方を示している。(了)
出典元:The Dodo:People Notice A Tiny Face Peering Up Out Of Old Mineshaft(11/7)