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澄みきったベネチアの運河を行くクラゲの姿、生物学者が撮影

澄みきったベネチアの運河を行くクラゲの姿、生物学者が撮影
Instagram/andrea.mangoni

「水の都」と呼ばれるイタリア・ベネチア。これまでは水路に多くの船が行き交っていたが、新型コロナウイルス対策のロックダウンが実施されて以来、船の数が激減した。それと同時に、汚れていた水がきれいになった。

 

透き通った水の中には、魚をはじめとした水生生物が見える。ベネチア在住の生物学者・Andrea Mangoniさんは、その中でも珍しいものを撮影した。水路を悠々と泳ぐクラゲの姿だ。

 

透明な水中を行くクラゲ

 

Mangoniさんがインスタグラムに投稿した動画には、「コクカイビゼンクラゲ」と日本で呼ばれるクラゲが映っている。このクラゲは、樽のような胴体を持っているので、海外では「バレル(樽)ジェリーフィッシュ」とも呼ばれている。

 

動画中のクラゲは、石造りの建物と二重写しになっているように見えるが、これは画像編集でなく、水面に建物がはっきり映っているせいだ。

 

 

Mangoniさんの投稿文にはこうある。

 

「ベニスから船が消えて、運河があり得ないほど静まったので、このクラゲ(学名:rhizostoma pulmo)が、バレッテリ橋付近の透明な水の中を泳いでいた。あたかも建物の反映の中を滑っていくようだ」

 

また、後にメディアの取材を受けて、Mangoniさんはこう言っている。

 

「この動画はサン・マルコ広場の近く(の水路)で撮ったものです。クラゲは水面から下、数センチほどのところを泳いでいました」

 

水路の水がきれいになったせいでクラゲが戻って来たのか、あるいは元からいたものが見えるようになったのか——どちらかは今のところ分かっていない。

 

きれいになった水路

 

理由はどうあれ、水路に様々な生き物が見られるようになったのは確かだと言える。例えばベネチア在住の環境科学者・Marco Sigoviniさんは、4月24日に撮影したタコの動画をFacebookに投稿している。

 

Eccezionale avvistamento a Piazzale Roma, Venezia, oggi 24/04/2020. Esemplare di polpo, probabilmente Octopus vulgaris, lungo la fondamenta. La segnalazione è oggetto di approfondimento da parte del gruppo di Ecologia del Benthos #CNR #ISMAR (Marco Sigovini, Irene Guarneri, Davide Tagliapietra). Autori della segnalazione: Stefano Bandini, Damiano De Matteo

Marco Sigoviniさんの投稿 2020年4月24日金曜日

 

また、ベネチアの環境改善を目的としたFacebookの公開グループ「VENEZIA PULITA」には、底が見えるほど澄み切った水路の写真がいくつも投稿されている。

 

Marco Capovillaさんの投稿 2020年3月10日火曜日

Marco Capovillaさんの投稿 2020年3月10日火曜日

(了)

 

出典元:boredpanda:Biologist Captures Jellyfish Swimming Through Venice‘s Crystal Clear Canals(4/24)

出典元:RTE News:Jellyfish spotted in Venice as lockdown leaves canals clear(4/21)

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