Switch news

知っておきたい世界のニュース

英政府が7人の「オリガルヒ」を制裁対象に追加、資産凍結や渡航を禁止

英政府が7人の「オリガルヒ」を制裁対象に追加、資産凍結や渡航を禁止
Twitter/B/R Football

ロシアのプーチン大統領に近い関係にある新興財閥の富豪「オリガルヒ」の7人が、イギリスの新たな制裁対象に加わった。

 

ソ連崩壊後に現れた新興財閥

 

「オリガルヒ」はソ連崩壊後に登場してきた新興財閥のことで、プーチン大統領を支えることで自らのビジネスを広げ、多額の資産を形成してきたという。

 

しかし3月10日、ウクライナへ侵攻したロシアへの制裁の一環として、イギリス政府は新たに7人の「オリガルヒ」の資産凍結や渡航禁止の措置を発表した。凍結する7人の資産は150億ポンド(約2兆2900億円)に上るとみられている。

 

制裁対象となった7人は以下の通り。

 

●ロマン・アブラモビッチ氏:チェルシーFCのオーナーで、鉄鋼大手「エブラズ」と「ノリルスク・ニッケル」に出資。資産は約94億ポンド(約1兆4000億円)。

●オレグ・デリパスカ氏:「En+ Group(アルミニウム製造会社など)」に出資している実業家。資産20億ポンド(約3000億円)。

●イゴール・セチン氏:ロスネフチの最高経営責任者。

●アンドレイ・コスチン氏:VTB銀行会長。

●アレクセイ・ミラー氏:エネルギー企業「ガスプロム」のCEO

●ニコライ・トカレフ氏:ロシア国営パイプライン会社「トランスネフチ」の社長。

●ドミトリー・レベデフ氏:ロシア銀行取締役会会長

 

資金を断つためにオリガルヒをターゲット

 

イギリスのリズ・トラス外務大臣は次のように述べている。

 

「政府はプーチン政権への圧力を強め、彼の残忍な戦争マシンへの資金を断つためにオリガルヒをターゲットにしました。プーチンと密接な関係にある彼らは、ウクライナへの侵略に加担している。ウクライナの人々の血が彼らの手の上にある。彼らは恥じて、頭を垂れるべきです」

 

またボリス・ジョンソン首相も次のように語っている。

 

「プーチンのウクライナに対する悪質な攻撃を支持した者に、安全な避難所はありえない。民間人の殺害、病院の破壊、主権ある同盟国の不法占拠を可能にした者たちを冷酷に追及していく」

 

アブラモビッチ氏は、「プーチン氏と数十年にわたる密接な関係」を持っていると言われてきたが、本人はそれを否定しているという。

 

そして先週、自ら所有するサッカークラブ「チェルシーFC」を売りに出し、自分が負っている15億ポンドの負債を放棄すると宣言。売却による利益をウクライナの犠牲者に寄付することを約束したそうだ。

 

しかし今回、アブラモビッチ氏が所有またはチャーターしたジェット機やヨットは、制裁により差し押さえられる可能性があると言われている。(了)

 

出典元:METRO:Abramovich among seven oligarchs to have £15,000,000,000 in assets frozen by UK(3/10)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top