スイスにあるローヌ氷河、氷の融解を防ぐためにブランケットで覆われる
スイスのアルプスにある氷河で、ちょっと珍しい光景が見られたという。
ローヌ川の源流となる氷河
その氷河とは、古代から凍り続けてきた「ローヌ氷河」だ。
この氷河は、アルプスのフルカ峠とグリムゼル峠に挟まれた谷にあり、スイスのヴァレー地方からレマン湖を経由してフランスへと流れ込む、全長812キロのローヌ川の源流となっている。
また観光名所ともなっているが、7月13日には氷河の融解を防ぐために、UVカットのブランケットで覆われたという。
#PhotoOfTheDay | A blanket to beat the heat: parts of the Rhone Glacier in the Swiss Alps have been covered with insulating foam to keep it from melting.
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ヨーロッパは熱波で気温が上昇
ヨーロッパは現在、ポルトガル、スペイン、フランスで山火事が発生し、大熱波でうだるような暑さになっているそうだ。
イギリスにも大陸からの熱い空気が17日には到達する予定で、気象庁は猛暑の気象警報を発令しているという。
しかし今回、ローヌ氷河がブランケットで覆われたのは、最近の熱波に対処するためではない。
温暖化に対処するため5年前から実施
実はローヌ氷河では5年前から、温暖化による氷の融解を防ぐために、ブランケットがかけられてきたという。
そもそもスイスでは、過去120年間に約1300メートルの氷が失われ、氷があった場所には石がむき出しになっているそうだ。
しかもスイスでは、2100年までにすべての氷河が失われる可能性があると言われている。
このためローヌ氷河以外の場所でも、氷がブランケットで覆われているという。(了)
出典元:METRO:Glaciers in the Alps covered up to protect them from extreme heat(7/13)