ハトが病気でゾンビ化、イギリスで報告相次ぐ
イギリス海峡にあるジャージー島のハトが、次々と奇病にかかっているという。罹病したハトは首が異様にねじ曲がり、顔が緑色になり、行動までおかしくなってしまう。これには伝染性があり、イギリスの動物愛護団体が注意を呼びかけている。
ウイルスが引き起こす症状
この病気は珍しくはあるが、未知のものではない。海外メディアによれば、ニューカッスル病という名で知られているそうだ。東南アジアで1926年に初めて発見され、翌年にイギリスのニューカッスル・アポン・タイン(イングランド北部の工業都市)で再発見された(Wikipedia)。
原因はパラミクソウイルス(paramyxovirus)。このウイルスに犯されたハトには様々な神経症状が出現し、首がねじれたままになったり、翼の震えが止まらなくなったりする。また、異常に痩せて、顔は緑色に変色し、動作がのろくなったり、同じ場所をぐるぐる歩き回ったりするようになるとのこと。
ジャージー島に本拠地を置くイギリスの動物愛護団体「JSPCA Animal’s Shelter」が、同島で最近発見された症例写真をフェイスブックに投稿している。
安楽死させるしかない
JSPCA Animal’s Shelterの広報担当者は、フェイスブックに次のように書いている。
最近の数週間で、飛べなくなったハトが私たちの保護施設に数多く運び込まれています。それらのハトには、多くの場合、首がねじれたり、同じ場所をぐるぐる回ったり、立ち上がれなかったりするという症状が見られます。これらの症状はどれもハトのパラミクソウイルスによるもので、ハトや家禽に伝染します。
この病気は、イギリスでも届け出が必要な法定伝染病に指定されているそうだ。(ただし飼われている場合のみ。野生の鳥は不要)
また治療法がなく「罹病した鳥はウイルスを撒き散らし続ける」ので、JSPCA Animal’s Shelterでは「人道的な」方法で安楽死させているとのこと。(了)
出典元:Metro:‘Zombie’ pigeons found with twisted necks after catching horrific disease(10/27)
出典元:Facebook/JSPCA Animals’ Shelter