オレゴン州の海岸に深海魚が複数打ち上げられる、原因は不明
先日、アメリカ・オレゴン州の海岸の広範囲で、珍しい深海魚が打ち上げられたという。
通常は1600m以上の深海に生息
その深海魚とは、「ランセットフィッシュ」と呼ばれ、牙の生えた顎と巨大な目を持ち、鱗がないとされている。
通常、この魚は深さ1600m以上の深海に生息しているのだが、ここ数週間で、オレゴン州の海岸線に、数匹が打ち上げられていたそうだ。
オレゴン州立公園のフェイスブックによれば、この魚は同州北部の町、ネハレムからバンドンまでの322キロメートルに及ぶ浜辺で目撃されたという。
専門家は、この珍しい深海魚が複数打ち上げられた理由は不明だと述べている。
決して珍しいことではない
カリフォルニア大学サンディエゴ校の魚類科学者であるBen Frable氏(スクリップス海洋研究所)によれば、特にカリフォルニア州とオレゴン州、および北太平洋の他の地域で、「ランセットフィッシュ」が浜辺に打ち上げられることは珍しいことではないという。
またFrable氏は、こうした出来事が頻繁に起こっているのか、それともソーシャルメディアの時代に注目されるようになっただけなのか、は不明だと述べている。
そもそもランセットフィッシュを見つけたという報告は、19世紀までさかのぼり、2021年末にも施設(研究所)近くのビーチで打ち上げられていたそうだ。
その際、ランセットフィッシュは「水面から飛び出し」、カモメの群れに襲われていたという。
Frable氏はこの時の状況について、「小魚などの獲物を追いかけて岸に近づきすぎたか、あるいはアシカなどの捕食者に追われた可能性がある」と述べている。(了)
出典元:ABC News:‘Freaky-looking’ fanged fishes found on Oregon beaches(5/6)