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「もう、うんざり」プーチン大統領に選挙への不出馬を求め、デモ参加者1000人が書簡を送る

「もう、うんざり」プーチン大統領に選挙への不出馬を求め、デモ参加者1000人が書簡を送る
Twitter/Ustinov Sergey

4月29日、ロシア各地でプーチン大統領に抗議するデモが行われ、多くの逮捕者が出た。

「もう、うんざり」不出馬求め手紙

 

ABC Newsによれば、今回のデモに参加した人々は「もう、うんざりだ!」というプラカードを掲げ、プーチン大統領に対し4期目を狙う大統領選に出馬しないよう求めたという。

 

このデモは各都市で行われ、中心となったモスクワでは当局の許可がなかったものの平和的に進められ、公園に集まっていた数百人がその後、そばにある政府庁舎へ移動。

 

2018年に行われる大統領選挙の立候補を辞退するよう求める手紙を渡し、訴えたそうだ。実際にデモを主催した関係者は、モスクワで1000人以上が書簡を提出したとしている。

Facebook/Екатерина Башилова
Facebook/Maria Baronova
Facebook/Maria Baronova

「もう1期続くなら移住も」

 

AFPによれば今回手紙を渡した女性、タマーラさん(55)は「プーチン大統領は自国のことを顧みず、世界を敵に回して戦争を行っている」と批判したという。

 

また経済低迷は大統領の責任だと述べ、「多くの国民が国外に移住している。もしプーチン氏がもう1期続けるなら、私も移住を考える」と語ったそうだ。

 

モスクワでは大きな混乱は起きなかったものの、サンクトペテルブルクではデモに参加した数十人が逮捕されたと言われている。

 

また政治的な抑圧を監視しているグループ「OVD-Info」によれば、西部の都市Tulaで20人、Kemerovoでも14人が拘束されるなど、複数の街でさらに多くの人々が逮捕されたという。

 

Facebook/Nikolay Artemenko

一旦、首相に退くも強い影響力

 

プーチン大統領はまだ、来年に行われる大統領選挙に出馬するかどうか態度を明らかにしていない。

 

彼は1999年の年末にエリツィン元大統領が退陣した後、2000年の選挙で勝利し大統領に就任。それ以来、ロシア政治を支配してきた。

 

2008年から2012年には連続2期までという法律の制約上、一旦首相に退くが、それでも政界に強い影響力を行使してきたとされている。

前回のデモでは多くの若者が参加

 

このようなプーチン政権に対し、3月26日にもこれまでにない規模の反政府デモがロシア各地で行われ、多くの逮捕者が出た。

 

特にそのデモには多くの若者が参加したとされ、プーチン政権下で育った彼らが政治的無関心や無気力であるという従来の見方を覆した。

反対派勢力が今回のデモを呼び掛け

 

今回のデモは、その時のものに比べてずっと小さいが、反対派のリーダー、Mikhail Khodorkovsky氏が率いる組織「Open Russia(開かれたロシア)」の呼び掛けで行われ、軽視されてきた反対派勢力の勢いが続いていることを示しているという。

Facebook/Mikhail Khodorkovsky libero

Khodorkovsky氏はロシアの石油王と呼ばれ、富豪としてリストにも挙げられたが、彼の政治的野望はクレムリンとの関係を悪化させ、2003年に脱税と詐欺罪で逮捕される。

 

しかし10年の服役後、2013年に恩赦により釈放され、亡命生活を送りながらイギリスを拠点に「Open Russia」を復活させた。

 

先週の水曜日にロシアの検事総長は、好ましくない外国の組織として「Open Russia」に対し活動禁止を命じたが、団体のモスクワ支部は、管理上分かれているため活動が禁止させられることはない、と答えている。(了)

 

 

出展元:ABC News:Russian rallies urge Putin not to run again; dozens arrested(4/29)

出展元:AFP:プーチン大統領に「うんざり」=不出馬求め市民ら書簡-ロシア(4/30)

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