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「移民が米国の血を汚している」トランプ前大統領の発言が物議に

「移民が米国の血を汚している」トランプ前大統領の発言が物議に
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トランプ前大統領の発言が、ナチス・ドイツのヒトラーの言葉と重なるとして、批判の声が寄せられている。

 

「我が闘争」に書かれた言葉と同じ

 

トランプ前大統領は12月16日、ニューハンプシャー州ダーラムの集会で、不法移民について「彼らは我が国の血を汚している。彼らはアフリカ、アジア、世界中から我が国に入ってきている」と語ったという。

 

ナチス・ドイツのヒトラーは、著書「我が闘争」の中で「毒された血(blood poisoning)」という言葉を使用し、人種の混合、特にドイツ人の血がユダヤ人によって「毒」されていることを批判していた。

 

このためトランプ前大統領の発言は、民主党や一部の共和党の議員からも批判されており、共和党の大統領候補に名乗りを上げている、元ニュージャージー州知事のクリス・クリスティ氏は、番組において「私には、人々があんな人物を取り上げ、どうしてアメリカ大統領にふさわしいと言うのか分からない」と発言したという。

 

トランプ氏は2024年に再選されればアメリカの移民政策を根本的に転換すると約束し、大量国外追放の実行、アメリカとメキシコの国境沿いの壁の完成、出生地主義による市民権の廃止を公約に掲げている。

 

しかしトランプ氏が結婚した3人の女性のうち2人は移民で、メラニア・トランプ前大統領夫人も最終的にはアメリカ市民になったという。

 

コロラド州では投票用紙から削除

 

一方、コロラド州の最高裁判所は、2024年の大統領選における同州の投票用紙からトランプ前大統領の名前を削除するとの判決を下したという。

 

合衆国憲法修正14条の「反乱者の禁止」を理由に、大統領候補者として適格ではないと判断したそうだ。

 

「反乱」とは2021年1月に起きた議事堂襲撃事件のことで、コロラド州の最高裁は「トランプ前大統領は単に反乱を扇動しただけではなく、ペンス前副大統領に憲法上の義務を遂行しないように要求し続け、上院議員に投票の集計を阻止するように呼びかけた」と断じた。

 

その上で「こうした行為は反乱への明白かつ自発的、直接の参加となり、トランプ前大統領が反乱に関与したことを立証したと断定する」との判決を下したという。

 

無論、トランプ氏側が今後、連邦最高裁への上訴をすれば、判決が覆されることもあり得る。

 

ただし共和党予備選の候補者名簿を確定する期限が1月5日になるため、本件はそれまでに解決する必要があるそうだ。(了)

 

出典元:CBS:Trump blasted for saying immigrants are “poisoning the blood of our country”(12/18)

出典元:CBS:Colorado Supreme Court rules Trump is disqualified from presidency for Jan. 6 riot(12/20)

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