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イスラエル軍、ガザ南部のラファへの攻撃を準備、避難民を追放か？

イスラエル軍、ガザ南部のラファへの攻撃を準備、避難民を追放か？
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イスラエル政府は、ガザ地区南部への攻撃を準備していると発表し、同時にラファにいるパレスチナ人に避難するよう促した。

 

パレスチナ人に避難を促す

 

イスラエルのネタニヤフ首相は2月9日、あらためてガザ地区最南端にある町、ラファへの本格的な軍事作戦を準備していると明らかにし、町に残る「ハマス」を解体することなく、戦争目標を達成することは不可能だと述べた。

 

またネタニヤフ首相は、軍事作戦が大規模になるとし、ラファにいるパレスチナ人の避難が必要になるだろう、との見方を示した。

 

しかしラファには、ガザ地区北部から逃れてきた、約140万人のパレスチナ人が避難しており、イスラエル軍は彼らに北部へ戻ることを許可していない。

 

「パレスチナ人はどこへ行けばいいのか？」

 

パレスチナ自治政府のリヤド・マンスール国連常任オブザーバーは、避難命令について、「パレスチナ人を、シナイ半島（ガザ地区の南、エジプト領）に押し出すことは許さない」とし、次のように記者に対しコメントした。

 

「もしイスラエル軍が、ラファから人々を避難させ始めたら、パレスチナ人はどこへ行けばいいのでしょうか？イスラエル軍は、避難民が北へ行くことは許可しないと言っています。人々もラファにとどまることを望んでいない。核物理学者がパレスチナ人の行くべき場所はシナイ半島しかないという結論に達する必要すらありませんが、我々はそれを許しません」

 

国連、EUや人権団体も懸念を表明

 

国連のトップや関係者も、ラファに数多くのパレスチナ人が残っていることや、イスラエル軍が無差別に爆撃や銃撃を行ってきたことも踏まえ、警鐘を鳴らしている。

 

EUの外相にあたるジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表も、イスラエル軍によるラファへの攻撃は「憂慮すべきである」とし、SNSにおいて次のように投稿した。

 

「現在、ラファでは140万人のパレスチナ人が安全な行き場を失い、飢餓に直面している。ラファに対するイスラエル軍の攻撃に関する報告は、憂慮すべきものである。すでに悲惨な人道状況と、耐え難い民間人の犠牲をさらに悪化させる壊滅的な結果をもたらすだろう」

 

 

国際人権監視機関「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のオマール・シャキル氏も、SNSへの投稿で、次のように訴えた。

 

「ラファに住む100万人以上のパレスチナ人に、再び避難を強制することは違法であり、壊滅的な結果をもたらすだろう。ガザ地区には安全に行ける場所はない。国際司法裁判所（ICJ）はイスラエルに対し、大量虐殺を防ぐよう命令した。国際社会は、さらなる残虐行為を防ぐために行動すべきだ」

 

 

イギリス労働党の元党首であるジェレミー・コービン氏も、SNSにおいて次のように投稿し、イギリス政府の対応を批判した。

 

「パレスチナ人は命を危険にさらして、最後に指定されたガザ地区の安全地帯であるラファに到達した。今、彼らは立ち去るように言われています。パレスチナ人はどこへ行けばいいのでしょうか？これは『避難』ではありません。これは民族浄化であり、我が国政府は、イスラエルに何の処罰も受けずに行動させることに、加担していることになる」（了）

 

 

出典元：Al Jazeera：Israel’s war on Gaza live: Netanyahu asks military to submit Rafah plan(2/9)

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